新関脇の貴景勝(22=千賀ノ浦)が、また大関高安に敗れた。

立ち合いから押し込んで優勢かと思われたが、タイミング良くはたき込みを食らった。通算200勝と勝ち越しはお預けで、7勝3敗。初優勝した先場所14日目のリベンジを期したが、悔しい結果となった。

攻め込んだのは貴景勝だったが、土俵には高安が残っていた。結びの前の一番。長い長い仕切りから、鋭い出足でかち上げを跳ね返した。5回、突いて押して土俵際。勢いよく突っ込んだが、左にかわされはたかれた。主導権は握っているかのように見えたが「勝たないとね。結果が全て。惜しかったとかは、ない」と、現実を受け止めた。

先場所と重なる黒星となった。「俺の中では(先場所で)一番良い立ち合いだった」と攻め込んだのは貴景勝だったが、突っ込んだところを引き落とされた。この日の敗戦で高安には3連敗。終盤戦に弾みをつけられなかった。

無敗の横綱白鵬と星の差3つとなり、2場所連続優勝は現実的ではなくなった。「悔しいけど、もう終わったことなので切り替えるしかない」と自身に言い聞かせた。