[ 2014年6月29日7時40分 ]<W杯:ブラジル1(3PK2)1チリ>◇決勝トーナメント1回戦◇28日◇ベロオリゾンテ

 開催国ブラジル(FIFAランク3位)がチリ(同14位)を1-1からのPK戦の末に下し、辛くも6大会連続ベスト8入りを決めた。快進撃を続けてきたチリは2大会連続でブラジルに準々決勝進出を阻まれた。

 先制したのはブラジル。前半18分、FWネイマールが蹴った左CKをニアでDFチアゴシウバが頭で流し、ゴール右でチリDFハラと競ったDFダビドルイスが押し込んだ。

 しかし前半32分、チリが追いついた。敵陣深くの相手スローインからのボールをFWバルガスが巧みに奪い、素早くパス。ペナルティーエリア右で受けたサンチェスが右足でゴールを決めた。少ないチャンスながらチリの抜け目なさが発揮された。

 後半10分、ブラジルに「幻の勝ち越し点」があった。後方からのロングパスを受けたブラジルFWフッキがゴールを決めたかに見えたが、シュート前のトラップがハンドの判定。ゴールは取り消され、フッキにイエローカードが出された。

 チリも勝負どころのスピードは生きていた。後半19分、右サイドをイスラがビダルとのワンツーで崩してゴール前にラストパス。アランギスが強烈なシュートを放った。しかしGKジュリオセザールのファインセーブに阻まれた。

 後半は両チーム無得点に終わり、決勝トーナメント最初の試合から延長に突入した。ブラジルはネイマールのドリブル突破などチャンスはあったが、決めきれず。チリは終了間際に最後のビッグチャンスがあり、サンチェスから出たボールを途中出場のFWピニジャが強烈なシュートを放ったが、惜しくもクロスバーに当たった。

 PK戦はブラジルGKジュリオセザールが1人目、2人目と止めて流れをつくり、ブラジル5人目のネイマールが決めた後、チリ5人目のハラが右ポストに当てて3-2で勝利。激戦に決着がついた。ネイマールは勝利に泣いていた。【得点者】前半18分

 ダビドルイス(ブラジル)前半32分

 サンチェス(チリ)【PK戦】ブラジル=ダビドルイス○、ビリアン×、マルセロ○、フッキ×、ネイマール○チリ=ピニジャ×、サンチェス×、アランギス○、ディアス○、ハラ×