HKT48多田愛佳(22)が1日、埼玉スーパーアリーナで卒業コンサートを行い、ファンやメンバーから温かく送り出された。

 コンサートが開始直後、指原莉乃(24)が「泣かずにらぶたんを見送ろう!」と、メンバーや自分自身に言い聞かせるように叫んだが、メンバーもファンも涙なしでは無理だった。

 この日は、多田のAKB48時代のセンター曲「涙のシーソーゲーム」や、ユニット「渡り廊下走り隊」の楽曲「完璧ぐ~のね」などをたっぷりと披露。メンバーそれぞれが、多田との別れを惜しみながら時には涙を流しながら歌った。

 多田は、最後に「今まで自分は背中で見せるよりも、背中を押してあげるキャプテンでした。でも、『卒業したら、こういう道もあるよ』って道標になれる先輩になりたいです」。続けて、「夢は賞をとることです。それを目標にして、お芝居を上達させていきたいです。行ってきます!」とあいさつすると、ファンらから「行ってらっしゃい!」と送り出されるようにステージを去っていった。

 多田は渡辺麻友、柏木由紀らと同じAKB48の3期生。「らぶたん」の愛称で、デビュー後は、渡辺らとともに派生ユニット「渡り廊下走り隊」の一員としても活動。選抜総選挙も第1回で20位にランクインして以降、第7回まで連続でランクイン(昨年は出馬を辞退)。12年にHKT48へ移籍してからは、チームK4のキャプテンに就任するなど、指原莉乃とともに若いメンバーを引っ張ってきたHKT48の功労者のひとりだ。

 今年に入り舞台「ロードス島戦記」や舞台「緋色八犬伝」に出演するなど女優としても活動を本格化させている。HKTとしての活動は、4月10日にHKT48劇場の福岡・西鉄ホールで卒業公演が最後となる。

 また、この日、チームK4の後任キャプテンも発表された。多田が直接、本村碧唯(19)を指名。多田から「前から決めていて、半年間、見てきました。碧唯らしいキャプテンをやってほしいなと思います」とステージ上で呼ばれた本村は突然の指名に言葉を失ったが、多田から「私が言ってるんだからできる!」と、背中を押されると「できます! 頼りないけど、よろしくお願いいたします」と快諾した。