NMB48の山本彩(24)が2日、大阪・NMB48劇場のチームN公演で、生誕祭に臨み、今年の選抜総選挙への出馬辞退に触れ、涙した。

 山本はまず、昨年末の紅白選抜1位について「これから先、一生、人生で忘れられない瞬間になりました」と、ファンに感謝した。その後、総選挙について、話を続けると、途中、涙で声を詰まらせた。

 「物事にとらわれずに、自分が思う道で勝負していきたいし、楽曲もどんどん作っていきたい」と言い、辞退を決意した理由について言葉を続けた。

 ところが、その後「でも、正直、がっかりさせちゃったような声とかあり…」と言うと、両目を手で覆った。顔を上にあげ、天を仰いでも、続く言葉は、しばらく出てこなかった。

 今年の総選挙は、指原莉乃の3連覇で終わったが、出馬していれば、最有力対抗馬の1人が山本だった。山本の1位を期待していた声が強すぎるあまり、その意見は非難の意味合いも持った。山本は加入当初から、シンガー・ソングライターを目指し、昨年、悲願のソロ・デビューを果たし、ソロ・ツアーも実現させた。今年は昨年まいた種を根付かせる1年だった。

 もともと、自他ともに認める頑固な性格で、不器用。納得しないと動かないタイプ。山本にとって、悩みに悩んだ末の辞退という結論だった。しかし、その結果、失望させたファンがいたことを気にしていたため、この日の涙になったようだ。

 ただ、山本の言葉を待つファンの温かい視線に、気を取り直すと「正直、抱えきれない悩みがあった。でも、自分が納得して活動を続けないと、いつか限界がくると思う。まずは、やりたいことを今年は選びました」と説明を続けた。

 客席からの拍手に、笑顔を取り戻し「きっとこれからも、何かを手に入れるために、何かを手放す選択をし続けていく人生だと思います。だから、私も、皆さんも笑顔になれる選択をしていきたい」と約束。「皆さんも焦らず、安心して、これからも見守ってください。皆さんを第一に、信念を変えず、自分らしく、挑戦を続けていきたい」と宣言していた。