5人組グループの℃-uteが、結成10周年記念日の11日、初の横浜アリーナ公演を開催した。

 デビュー当時の「破産しかけた」苦労話などを明かした。

 2005年6月11日の結成から、ちょうど10年。冒頭、リーダー矢島舞美(23)は「10年間の集大成をお見せしたいと思います!」と話した。

 途中のトークでは、当時のエピソードも明かされた。萩原舞(19)は「結成の時、アイドルの掟みたいな書類を渡されたんだよね」と告白。「私服でタンクトップは着ない」「アクセサリーは高校生になってから」「帽子は深くかぶる」「MDプレーヤーを買う」などの項目が書かれていたという。岡井千聖(20)は「MDプレーヤーって、1万5000円とか、2万円とかじゃないですか。うちにはきつくて、破産しそうだった」。さらに、当時はレッスンのためにビデオテープを持参していたことも明かし、岡井は「あれもきつかった。ビデオテープは1本300円だから、毎日300円。本当に破産するかと思った。絶対水道止まったもん」と話し、笑いを誘った。

 また、矢島の「雨女」エピソードの話題になると、06年のインディーズデビュー当時の苦労話も。岡井は「結成1周年の時、神奈川で無告知ライブをやったら、お客さんが2人しかいなかったんですよ」と告白。鈴木愛理(21)は「私と(元メンバー)の有原栞菜ちゃんが、リハーサルでハケる(退場する)時に、雨ですべって転んじゃったんです」と明かした。「座っている2人の方のために、(インディーズデビュー曲の)『まっさらブルージーンズ』を歌ったよね~」(岡井)。

 当時は「Cutie Circuit 2006」と題して、関東を中心に、ショッピングモールなどをまわり、イベントをしていた。席に座っていた観客が2人なのは、ファンの間でも知られるエピソード。この日は、当時の6000倍にあたるファン1万2000人が訪れ、岡井は「今は、こんなにたくさんの方が来て下さるようになって、うれしいです」と笑った。

 この日は、元メンバーの有原栞菜(21)梅田えりか(24)村上愛さん(23)も来場。関係者によると、現メンバー含め8人全員が1つの会場にそろうのは珍しいという。

 アンコールでは、メンバー5人が目に涙を浮かべて感謝の気持ちを伝えた。鈴木が「10年間、メンバーにすごく支えられたと感じています。私にとって、幼なじみって、℃-uteのメンバーしかいなくって。卒業していったその3人も含めて℃-uteだなって思っているので、3人にもすごく感謝しています」と話すと、関係者席から見守っていた村上さんは、涙を流していた。中島早貴(21)は「次はさいたまスーパーアリーナでやりたいねって話しています」と明かし、会場を沸かせた。

 矢島は「今、こうやって5人でステージに立ってますけど、気持ちは8人のままです」とキッパリ。同期のBerryz工房は今年3月に解散したが、「いろいろなことがありますが、まだまだみなさんと一緒に見たい景色がたくさんあります。℃-uteは、まだ走り続けるので! 11年目からも、さらにさらに突っ走っていく℃-uteにおいてかれないでくださいね~!」と笑顔をはじけさせ、ファンを安心させた。