第59回ブルーリボン賞(主催・東京映画記者会=日刊スポーツなど在京スポーツ7紙の映画記者で構成)の授賞式が8日、東京・霞が関のイイノホールで行われた。

 昨年、主演男優賞を受賞した大泉洋(43)と主演女優賞を受賞した有村架純(23)が司会を務めた。

 大泉は、冒頭からマシンガントークを連発。「緊張しますね…去年は、もらう側ですけど、今年は司会する側で失敗するわけにはいかない。緊張しますね。どうしても私がここにいると、ただ、ただお金をもらって司会をしに来た人みたいに思われがちですが、そうではなくて昨年、主演男優賞をもらった」と強調。その上で「台本に、バラエティーなどで司会は慣れていますが、と書いていますが、実はそんなことはない。あいつは仕事で来ているんだと思われがち…司会者として来てしまっていますが、そう(本業)ではない」などと言って、会場を笑わせるなど冒頭の3分強、ほぼ1人でしゃべり続けた。

 そして、有村に昨年、大みそかのNHK紅白歌合戦で司会を務めた話を振った。

 大泉 有村さんは去年の年末、紅白歌合戦の司会を務めた。テレビ中継されているわけではないですし、時間に追われることがない。ブルーリボン賞は話を聞くと、去年は授賞式後の後の上映会があった。それが今回はないそうです。(時間が)押そうが別に構わない。緊張する理由がない。

 それを聞いた有村は「そんなことないです」と照れ笑いを浮かべた。

 大泉と有村は、昨年公開の「アイアムアヒーロー」(佐藤信介監督)で共演している。大泉は「我々は息もピッタリ。果たして、『アイアムアヒーロー』が何の賞を取るのか? 我々を司会に据えて、何も取らないことがあるか?」と大泉は豪語したが、受賞作のリストには残念ながら、入っていなかった。

 授賞式は、大泉が最初から最後までひたすらしゃべり続け、その姿を、有村がほほ笑みながら見詰め続ける流れで終始した。締めのあいさつで、大泉が「いかがでしたか?」と聞くと、有村は「ほとんど大泉さんが、しゃべっていたので…」と言い、苦笑した。それを聞いた大泉は「後悔しか残らないブルーリボン賞?」と突っこみ、最後まで会場を笑わせた。【村上幸将】