「王将」「風雪ながれ旅」などのヒット曲で知られ、16日に心不全で死去した作曲家船村徹さん(享年84)の葬儀・告別式が23日、東京・文京区の護国寺で営まれ、鳥羽一郎(64)ら歌手、音楽関係者ら約800人が参列した。

 60年を超える作曲家人生で、船村さんと寝食を共にする弟子たちが、これまでに300人以上もいた。その船村門下生で作る「船村徹同門会」会長の鳥羽が、弟子を代表して弔辞を読み上げた。

 自身を「心配や迷惑ばかりをかけた不肖の息子です」とわびながら、船村さんのことを「世界一のおやじであり、自分の神様でした」と遺影に呼び掛けた。これまでに作ってもらった作品は76曲。「自分が一番多い。宝です。自慢です」と声を張り上げ、「おやじの魂は俺の中に入りました。生涯、一緒です。一緒に歌っていく覚悟を決めました。それでいいんでしょ? それでいいんですよね」と、師匠との最後の会話を交わした。

 出棺時には、走裕介や村木弾ら、多くの門下生らと棺をかつぎながら、自身の船村作品「師匠(おやじ)」をアカペラで歌唱した。

 伍代夏子(55)は1月25日発売の新曲「肱(ひじ)川あらし」を船村さんに初めて作ってもらった。「20年以上も『いつかは私も』とずっと憧れていて、今回、直訴をしてお願いしました。この曲をすごく大きな歌として大切に歌っていきます」と決意を新たにした。

 舟木一夫、大月みやこ、伍代夏子、岩本公水らも参列した。