橋爪功(75)が23日、都内で行われた主演映画「家族はつらいよ2」(山田洋次監督、27日公開)公開直前舞台あいさつで、「水面下でパート3を作ろうという話になっていて、実現が濃そうと我々は思っている」と明かした。

 小林稔侍(76)と風吹ジュン(65)と登壇し、司会から第3弾があったらと質問された。自分が演じる主人公が通う居酒屋のおかみを演じた風吹に「(次は)介護の役で?」と突っ込まれると、「それもいいな。あまり動かなくて済むから」と言い、妻夫木聡が演じた次男の妻を演じた蒼井優から、米映画「ホーム・アローン」のおじいちゃん版をやらないかと持ち掛けられたと明かした。

 橋爪 蒼井優が「次は『ホームアローンおじいちゃん版』だ」と。みんな家族が旅行に行って、俺が家に取り残される。ふざけるな、ばか野郎…俺、泥棒と格闘しなきゃいけないじゃないか。

 橋爪が興奮気味に語るのには理由がある。16年の前作「家族はつらいよ」は、両親の熟年離婚騒動に揺れる平田家の喜怒哀楽を描いた。劇中で描かれた熟年離婚騒動は、12年公開の「東京家族」で一家を演じた8人が再集結した前作の撮影中、蒼井が妻が誕生日に夫に離婚届を渡し、実際に離婚した知人の夫婦の話をし、それが原案の1つとして取り入れられた。

 「家族はつらいよ2」は熟年離婚を乗り越えた平田家の父周造の運転免許を返上させようとする子供たちと、周造とのせめぎ合いを描いたが、前作同様、蒼井の話が原案に取り入れられた。前作の撮影時に蒼井が「知人の葬式で、ぎんなんを入れて焼いたらパチパチと…」などと“実話”を話すのを聞き、山田監督が着想を得た。

 橋爪は、自分なりの第3弾の構想も語った。

 橋爪 3回目、見てみたいですよね。一番考えやすいのは(妻夫木と蒼井が演じる)次男夫婦に子供が生まれるのだけど、多分それじゃない気がする。(西村雅彦と夏川結衣が演じる)長男夫婦が危なくなって、西村も私と似て、ああいう男だから本格的にぶつかるんじゃないか、楽しみにしてます。林家正蔵が捨てられるという、いくらでも考えられる。

 客席からは、第3弾を求める拍手が巻き起こった。【村上幸将】