カンヌ映画祭で注目を集める映画「光」が27日公開され、ヒロインの水崎綾女(28)菅野三鈴(51)藤竜也(75)に加え、劇中の音声ガイドの「声」で出演した樹木希林(74)が都内で舞台あいさつに立った。

 樹木はいきなり「あなた自殺しようと思わなかった。監督ホントに厳しいでしょ」と水崎を追求。友人でもある河瀬直美監督(41)の粘りの演出を明かした。水崎は「とにかく懸命に食らいついていきましたから」と振り返った。

 カンヌ滞在中の主演・永瀬正敏(50)と河瀬監督にスカイプがつながると、受賞発表を目前に樹木から再びきついコメントが。

 「せっかくだから、カンヌの賞はいただければ、それに越したことはないんでしょうけど、脚光を浴びた瞬間に人の心は一変しますからねえ。そこから花開く人もいれば、ダメになる場合もある。永瀬さんはまあ大丈夫ね。河瀬さんはもともと勘違いしているところがあるから、へこたれないから、やっぱり大丈夫か」

 友人ならではの皮肉も飛び出した。劇場内を盛り上げる樹木にカンヌの監督は「ありがとうございます」と苦笑い。

 樹木は「感謝されて当然かもしれない。なにしろノーギャラで出てますから」。カンヌで脚光を浴びる河瀬監督も樹木の毒舌にすっかり押された感があった。