歌手麻倉未稀(56)が28日、埼玉・飯能市で行われたウオーキング大会「第15回飯能新緑ツーデーマーチ」に特別ゲストとして参加してライブを行った。

 乳がんを患い、左側乳房の全摘手術を受けることを最近発表したばかり。この日は、早朝から大会参加者を激励したが、「『病気から早く良くなって』『頑張ってね』と逆に励まされることが多かった」という。

 ステージに登場すると、会場のあちこちから「頑張れ!」「歌をありがとう!」と声援が飛んだ。「皆さんにご心配をおかけして。私は大丈夫です。元気ですよ」とあいさつをした後、「What a feeling」などのヒット曲を歌った。

 ライブ終盤、大会ボランティアを務めた地元中学生約400人が、麻倉の早期の回復を願って作った千羽鶴をサプライズでプレゼントされた。「普段は泣かないんですけど」と何度も声を詰まらせた。「この千羽鶴は、病室に飾らせてもらいます」。

 ライブ最後は「ヒーロー」で締めくくった。聞く人を勇気づける曲だが、この日は温かい声援と千羽鶴に「本当に今日は私が励まされるばかりでした」と振り返った。

 この日が手術前最後の歌唱となる。来月、地元の神奈川県の病院で手術し、1週間から10日ほど入院をする予定。術後は乳房の再建やリハビリなどを行い、7月14日に都内のライブレストラン「音倉」で行う庄野真代(62)とのジョイントライブでの復帰を目指す。