演歌歌手山川豊(58)が25日、都内で、21日に亡くなった平尾昌晃さん(享年79)をしのんだ。

 1998年(平10)に発売した代表曲「アメリカ橋」は平尾さんが作曲を手がけた。「山口洋子先生の詞が先にできていて、平尾先生はどういう曲にしようかと悩んでいた。カラオケに2、3回行って、私がポップスを何曲も歌い、それがヒントになって曲ができた」と振り返った。

 レコーディングの時、歌唱時に肩に力が入りがちな山川をリラックスさせようと、山口さんと平尾さんの3人で2時間近くも野球談議に花を咲かせてから録音を行ったという。「あれで僕の心をほぐしてくれた。平尾先生みたいな、あんなにすばらしい人はいません。お別れはつらいけど、残していただいた作品を大事に歌っていきたい」と誓った。

 この日は昨年に始めた「スポーツチャレンジシリーズ」の第2弾として、卓球に挑戦。東京・品川区の「五反田 OVERLIGHT 卓球道場」の門をたたいた。初心者向けの指導を受けた後で、小学生を相手に試合。ポイントを取った時は、6月発売の新曲「黄昏(たそがれ)」のタイトルを早口で絶叫。何度も気合を入れながら3勝1敗の戦績を残した。「相手が気を使ってくれたんだね」。試合後は五十肩の右腕を何度も回しながら、「来年は(C級ライセンスを持っている)ボクシングのスパーリングをやりたい」と笑顔で話した。