歌手安室奈美恵(40)の振付を手掛けてきた「RYONRYON」の通称で知られるダンサーで振付師の野村怜花(りょうか)さんが23日、大阪市内で安室の引退の理由について語った。14歳のときから安室の振付を担当してきた野村さんは「彼女の持つアスリート特有の感覚かな。オンリー・ワンの存在として輝こうとし、高い美意識があった。トップアスリート的な意識がこの(引退の)タイミングを決めたのかな」と推測した。

 直近では13年から14年のツアーでの振付を担当し、最近も安室のコンサートに足を運んでいた。体力限界説もささやかれるが、プロから見ても体力的な衰えはなく「パフォーマンスとしては完成度が増していた」。まさに頂点を極めているときの引退発表だったと感じたという。アスリートとして「自分で決めた区切りだったのかなと思う」と話した。

 これまで振付を担当してきて驚いたことは多い。「プロのダンサーよりも数倍、覚えるのが早い。エンターテインメントのおけるカンの高さはすごかった。礼儀、取り組む姿勢、人柄を含めてすばらしい人物です。それは14歳のときから変わらない」と振り返った。さらに才能とともに「努力を見せない。そんな簡単にできるはずがないのに、いつの間にやったのだろうと…」。

 この日、野村さんは大阪市内で行われたMBSテレビ「関西発!才能発掘TV マンモスター」(月曜、深夜0時59分、関西ローカル)のオーディションで選ばれたメンバー16人のライブに付き添った。同番組は関西に眠るマンモス級のモンスター(マンモスター)の原石を発掘し、世界で活躍できる本格的ダンス&ボーカルグループを生み出すことを目的としている。12月上旬にはCDデビューを予定し、インドネシアなど海外ライブも計画している。野村さんはプロデュサーの1人として関わっている。

 「メンバーには安室さんを目標にがんばってほしい」と第2の安室が誕生することを願った。最後に「この1年、(安室さんの)決断を受け入れて応援していきたい」とエールを送った。