オスカー俳優ケビン・スペイシー(58)による性的暴行の告発者が相次ぐ中、ロンドン市警が2件目の性的暴行容疑について捜査を開始したことがわかった。

 米ハリウッド業界紙バラエティー紙の報道によると、ロンドン市警当局は、2008年にロンドン南部で起きた暴行事件について捜査を進めていたが、すでに2件目の事件についても捜査を開始したことを発表。

 「2008年に(スペイシーによる)別の暴行被害があったとされていたが、17日、2005年にも暴行被害があったとされている。児童虐待と性犯罪司令部の捜査員らが捜査を進めている」と明かしたという。

 バラエティー紙によると、2人目の告発者は俳優志望の男性で、2004年から2013年にかけて、ロンドンのオールド・ヴィク劇場でディレクターを務めていたスペイシーにアドバイスを求めていたという。劇場側が先週、スペイシーに性的虐待被害を受けた人々が20人以上いたことを明かした矢先に、新たな告発者が名乗りをあげたことになる。

 劇場側によると、20件の告発のうち、18件は2009年以前に起きたとされており、これまで苦情を訴えたのは1人だけだったという。劇場側は、スペイシーの名声やカリスマ性が、特に若い俳優やスタッフらにセクハラ行為について苦情を訴えることをはばからせたとしている。スペイシーは、これらの告発についてコメントを発表していない。(ニューヨーク=鹿目直子)