安室奈美恵(40)が、23日午後10時からNHK総合で放送された特番「安室奈美恵 告白」で、引退について激白した。安室は、引退を真剣に考えたのはデビュー20周年の2012年に全国5大ドームツアーを終えたタイミングだったこと、その時に引退に踏み切れず、次のタイミングを25周年に定め、引退の思いを胸に秘め、16年から17年にかけてファンへの感謝のために、自身最大の40都市100公演にも渡る全国ホールツアーを行ったと明かした。

 安室は9月20日に、18年9月16日をもって芸能界を引退すると発表した。そのことについて「理由はすごくいろいろあり過ぎて、深過ぎて…40歳、25周年が重なって、歌を歌う自分にピリオドを打つには、すごくいい節目だと思いました」と語った。

 引退は、デビュー当時から頭にあったという。「デビューが決まって、すごくうれしい、うれしいとなった時に『一生、続ける仕事じゃないな』と思ってしまった。始まりがあれば引退があると2個1(2つセット)で思っていた」と、デビュー時から引退が頭に入っていたことを明かした。「引退する時には絶対…絶対に大きな会場で引退コンサートをするんだと大きな夢ばかり浮かんで」いたという。

 その上で「自分の頭の中に引退の文字が、割とちらついたのは20代後半の時ですね」と、20代で引退を考えたと明かした。「手探りでいろいろ悩んで…ああでもない、こうでもない、でも相談も出来なくて…相談できないのが1番の大きな悩み。引退の文字がちらついた時も、引退のことを誰に言うことも出来ず…」と当時の苦悩を吐露した。

 一方で、デビュー当時に大きなコンサート会場で引退コンサートをしたいと考えた夢を思い出し「引退をちらつかせた時『夢かなえていないでしょ。コンサートしようって思ったじゃん』って思った。必死にもがけばいいじゃん…アルバム作って。単純に楽しむのを忘れていた…楽しみ尽くせばいいんだと思った」と踏みとどまったことも明かした。

 安室は35歳で迎えた20周年でドームツアーを実現し、8公演で34万人動員した際、真剣に引退を考えたという。「リアルに来たのは、この時。マネジャーさんにも『来年のドームツアーが終わったら。21、22年目も仕事していくかは考えさせてください』と言った。20年は整理する1年…引退するのか、歌って踊ってやりたいのか問いかける1年にしよう、と」

 ただ、20周年の時には引退できなかった。「最終的に20周年が終わった時に引退できなかった。全てをやり尽くした…思いの丈、全てやらせていただいて引退できなかった時、どうしようと…燃え尽きてしまったので。私が、こうなったらファンの皆さんが絶対悲しむので、今まで以上にドキドキ、ワクワクするためにはどうしよう」と悩んだという。

 そして、次の引退を25年に定めた。引退の思いを胸に秘め、ファンにお礼を言いたかったという。「(引退を考えた20周年に)大きなコンサート会場でやれたのは奇跡。25年に出来るか分からない。コンサートで楽しんでもらう5年間にしようと。毎年、毎年のアルバムの計画を立て、コンサートをして喜んでいただこうと。今までに応援してくれて、ありがとう…感謝のツアーにしたかった」。関係者にも「25年だと、泣いてしんみりする。引退は自分だけのテーマで…2時間で楽しみきる、笑って終わりたかったので、引退前はホールツアーをやらせてください」と頼んだと明かした。