オスカー女優のメリル・ストリープ(68)とジェニファー・ローレンス(27)が、大物プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン氏(65)がセクハラ被害の集団訴訟を棄却させるため、自分たちの名前を利用したとして非難した。

 セクハラ・スキャンダルの渦中にあるワインスタイン氏は20日、6人の女性たちによるセクハラ集団訴訟を棄却するよう、裁判所に求めたが、その理由として、ストリープが、「同氏は私を尊重してくれた」とコメントしていたことを挙げていた。

 米ニューヨーク・ポスト紙によると、ストリープは翌日、声明を発表し、「ワインスタインの弁護士が、”彼は私との仕事関係において、虐待的でなかった”とする私のコメントを、他の女性たちにも虐待的でなかった証拠にしようとしたことは、哀れで搾取的です」と、徹底的に非難。

 さらに、「彼が女性たちに行った犯罪的な行為は、彼の責任であり、法的システムに正義が残されているなら、彼は償うことになるはず。彼が幸運に恵まれ、どんなにいい映画をたくさん作ったとしてもです」とコメントしたという。

 同氏の棄却申請書類の中で、「彼は常に、私に優しかった」とコメントしたとして名前が挙がったローレンスも、「ワインスタインとその会社は、物事を前後関係から抜き出し、自分の利益のために利用するということをやり続けている。私は同氏の犠牲にはならなかったが、彼の恐ろしい虐待に耐えた女性たちを支持し、彼を裁くのに必要なあらゆる手段を取ったことに拍手を送ります」とコメントした。

(ニューヨーク=鹿目直子)