歌手荻野目洋子(49)が21日、東京・港区の竹芝ニューピアホールで約1年ぶりの単独ライブを行った。

 昨年8月の高校ダンス部選手権で、大阪府立登美丘高が「ダンシング・ヒーロー」を使用したことをきっかけに同曲と荻野目が再ブレーク。その時の“バブリーダンス”映像がYouTubeで5000万回超の再生回数を記録し、荻野目も音楽番組などに引っ張りだこになる社会現象に発展した。

 年末の日本レコード大賞では、荻野目と登美丘ダンス部が特別賞を受賞した。

 「昨年は記憶に残る年末でした。発売から30数年をへて、『ダンシング・ヒーロー』が再注目をされた。まったく予想をしていなくて、『寝耳に水』みたい。『ありがとう』という言葉を何度言っても言い足りないくらい、多くの皆さんに感謝しています」と、音楽界と自身に沸き起こった社会現象を振り返った。

 昼公演では80~90年代にヒットした「六本木純情派」「コーヒー・ルンバ」などの代表曲を熱唱。「ダンシング・ヒーロー」の歌唱時には、同曲をネタにしているお笑い芸人、平野ノラ(39)の鉄板芸“しもしも電話”でノラとの架空トークも実施した。2人の“共演”はステージでは初めて。

 ほかにも、ラテンパーカッションにも初挑戦するなど、荻野目ワールド一色に染めたステージで、総立ちの約800人のファンを何度も楽しませた。

 「荻野目ちゃん、格好良い!」と客席から掛け声が飛ぶと、「本当に? アドレナリンが出るわ」と返し、「普段は主婦。歌って踊れる49歳の主婦です」と、親しみのあるトークでも盛り上げた。

 34年のキャリアが凝縮した昼夜2公演は、約1600人のファンを何度も魅了し、“荻野目ちゃん健在”ぶりを存分に示した。