池松壮亮(27)が26日、京橋など都内各所に突然、現れて街中を騒然とさせた。

 池松は、テレビ東京系で放送中の主演ドラマ「宮本から君へ」(金曜深夜0時52分)で、文具メーカー・マルキタの新人営業マン宮本浩を演じている。この日は同期の田島薫役の柄本時生(28)と営業部課長の小田三紀彦役の星田英利(46)とともに、ロケを行った文房具店を回り、作品のポスターを貼り続けた。

 最初に訪れたモリイチ京橋店は、27日放送の第4話に登場する。池松は柄本と星田とともにポスターにサインを書き込み、2階と1階に貼った。池松は、入り口からすぐに見える、最も目立つ2階のバルコニーのガラス部分に貼ったポスターについて、八木下弘店長から2カ月は掲出すると太鼓判を押されると「いただきます」と満面の笑みを浮かべた。

 その後、神田に移動し、第1話に登場した広文堂を訪れた。17年10月7日のクランクインで撮影を行った広文堂は、宮本がレジ横のオヤジから「うちのお店は、もうお宅とは取引しねーぞ」と突っ込まれる、印象的な場面を演じた思い出の場所だ。池松は「本当に撮影初日がここで、宮本が入って、誰も相手にしてくれなくて…というシーンでした。撮影って、スタッフも多いし…今日はお店が広く見えますね」と店内を見渡して、感慨深げに語った。

 池松は各店を訪問後「普段の宣伝で、こういう提案をされたら多分、僕は来ていないと思うんですよ」と切り出した。その上で「これは本当に、おかげさまでドラマが好調で、いろいろな人がいい反応を示してくださっていて、実際に撮影したところに今日行ったら、また皆さん見てくださっていて、なんか一生懸命やって良かったなって思いました」と、自らにとって特別なドラマを、もっと伝えたいという思いがあってポスター貼りを行ったこと、さらなる手応えを感じた喜びを語った。

 星田は「池松君が言ったように、すごい思い出しますし、この作品を評価してくれて本当に、いろいろなところで言われるんで、こういうことも出来るっていうか。こうやって堂々とお天道様の下を、どや顔で歩けるドラマに出られて、本当に良かったです」と喜んだ。

 柄本も「『こういうシーンだったな』、『ああいうシーンだったな』というのを思い出しちゃうのと、すごい撮影の時期は楽しかったなっていうのを何となく思い出せたので良かったですかね」と笑みを浮かべた。

 池松も柄本も星田も、ポスター貼りは初めてだったという。池松は「何より(各店でポスターを)『貼って貼って』っていう感じが、うれしかったです」と振り返った。

 最後に訪れた春日のセキセイは、原作の漫画家・新井英樹氏が実際に務めていた文具メーカーで、宮本が働くマルキタのモデルとなった。宮本は自動車メーカーの受付嬢・甲田美沙子(華村あすか)に駅で一目ぼれして声をかけるが、新井氏もセキセイに務めていた時、自動車メーカーの受付の女性に声をかけようとしたが、かけられず、そのことが物語の元となっている。

 池松は「応援してくれるみんなで寒い中眠い中、本当に面白いものが出来るのか、これだけの原作を使って本当に面白いものが出来るのかって、やっていた撮影の日々からすると、やっぱり宮本浩は応援者が現れて、あれだけわがままに貫いていても誰かが助けてくれて、なんか物語とリンクするような、一生懸命派手に言うとそんな感じです」と語った。

 27日には第4話が放送される。池松は「4話までは内輪で『トレンディー編』と呼んでいたんですよ。それで、ここから『サラリーマン編』が始まって、特にこの3人は出番というか、これまではちょっと片りんをちょこちょこ見せつつ、ここからはいよいよ宮本の出番なので、ここからでも全然見られると思いますし、ぜひという感じですね」とアピールした。【村上幸将】