映画「レオン」「フィフス・エレメント」などで知られるフランスの映画監督リュック・ベッソン氏(59)が、女性をレイプしたとの告発が浮上した。

 フランスのラジオ局Europe1の報道によると、27歳のフランス人女優が、ベッソン監督にレイプされたと警察に届け出たという。

 告発者の女優は匿名で同局に、「ベッソン監督に薬を入れたお茶を飲まされ意識不明となり、レイプされている最中に目が覚めた」と語っており、さらに、ベッソン監督はホテルの部屋に多額の現金を残して去り、自分はその後、友人の家に身を寄せたとしている。

 また、この女優は米バラエティー紙に、事件は今月10日、パリのシャンゼリゼ近くにある高級ホテル「ブリストル・ホテル」で起きたと明かした上、「暴力的だった」と語ったという。一方、ベッソン監督の弁護士は米ハリウッドリポーター紙に、「ベッソン氏はこの告発を知り、驚いている。完全否定しています」とコメントした。 

 ハリウッド業界では昨年より、女優たちの間でセクハラに対する抗議運動「#MeToo」が広まっている。19日に幕を閉じたカンヌ映画祭でも、米女優ケイト・ブランシェットが81人の女性たちを率い、レッドカーペットで映画界での男女同権を訴えるなど、フランス版「#MeToo」運動が展開される中、新たな告発に波紋が広がっている。(ニューヨーク=鹿目直子)