フリーアナウンサーの小倉智昭(70)が、悪質タックル問題で謝罪会見を行った日大アメリカンフットボール部員の姿勢を評価するとともに、日大側の対応に「本当に大人に腹が立つ」と怒りをあらわにした。

 小倉は23日放送のフジテレビ系「とくダネ!」のオープニングで、「昨日の20歳の青年の記者会見、立派でしたよねぇ。自分だけを責めて、人を絶対に責めようとしなかった」と、当該選手が前日に行った記者会見に触れ、「政治家にも見てもらいたいなと思いました」とチクリと刺した。

 当該選手は20歳になったばかりの学生でありながら顔や名前を明かして会見に臨んだが、一方で大学関係者は同席せず。小倉は「20歳の青年を矢面に立たせて、謝罪をさせて、これで日大はこの先どうするんでしょうね」と不信感をあらわに。会見後、日大広報部はコメントを出し、当該選手がコーチからの反則行為の指示だと受け取ったという言葉については「誤解」だと主張したが、小倉は「大学の広報側が言うのが事実だったとしても、コーチたるものが誤解を受けるような表現の仕方で指示をするということがそもそもおかしいんだよ、こういうゲームの中で」と反論した。

 また小倉は、当該選手が「指示があったにせよ、やったのは私」と自らの責任であると強調し、自身の今後について「アメリカンフットボールを続けていく権利はないと思う。この先、アメリカンフットボールをやるつもりもありません」と語ったことについて、「彼がやった行為っていうのは、追い詰められて、このままだと試合に出られない、世界選手権の代表にも行けない、やるしかないって……。それでタックルした青年が何日か後に『もうアメリカンフットボールはできません』って、ここまで事の重大さをわかっているわけじゃないですか。本当に大人に腹が立つ」と憤った。