ボクシング元世界2階級王者で、亀田3兄弟の次男、亀田大毅氏(29)が、前代未聞の反則負けで世間を騒がせた07年の世界戦の真相を明かした。

 大毅氏は16日深夜放送のテレビ東京系「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~」に出演。当時WBC世界フライ級14位だった大毅氏は、王者の内藤大助に挑んだが、試合前から15歳も年上の王者を「ゴキブリ」と見下す発言で物議をかもした。そのゴキブリ発言は、父でトレーナーだった亀田史郎氏から「注目されてナンボやから、言え」と言われて発したという。「演出っていうか、プロですから。アマチュアだったら言わないですけど」と注目を集めるためだったと語った。

 試合前は「絶対、勝てる」と思っていたという大毅氏だが、開始後、世界戦の重圧や「負けるかもしれない」という焦りから頭が真っ白になり、3ラウンドあたりから記憶がないという。そして内藤をレスリング技のように抱え上げ、投げ落とすなど、前代未聞の反則を行い、場内からブーイングが巻き起こった。「もうむちゃくちゃですよ。でも僕はやったことを覚えてない。終わってから僕、あのVTRを今まで1回も見てない。見られない」という。しかし新聞などで自分のしたことを知り、「悪いことしたな」と反省。近所に住む内藤の自宅に謝罪に行き「『すみませんでした』って言ったら『いいよ、いいよ。ジムも近いしまた会おう。練習も出来るし、俺もおかげでテレビ出られたよ、ありがとう』って言ってくれました」と当時のやり取りを明かした。

 「ボクシングって人気がそこまでなくて、毎日テレビでやってないじゃないですか。だからどういうふうにすれば良いか、やっぱり注目されないと」と、ビッグマウスでヒールを演じた大毅氏。しかし本来は「ケンカしたことない。ケンカ、大嫌いです。真面目なんですよ。本当に嫌いで、人と殴り合うのが」という。「17年間めっちゃしんどかった。辞めたいって言ったこといっぱいありますよ。『なんでこんなとこに生まれてきたんかな、最悪やわ』って思ってた」とぶっちゃけた。