漫画家小林よしのり氏(65)が、性的少数者(LGBT)を「生産性がない」と表現した自民党の杉田水脈(みお)衆院議員を擁護する特集を掲載した月刊誌「新潮45」について、「炎上商法として大成功」と私見を述べた。

小林氏は20日更新のブログで、杉田議員への批判に対し「見当外れの大バッシング」と反発した同誌特集について「論理破綻だらけで、いくらでも論破できる。そもそも水脈の主張にも、藤岡(信勝氏)や小川(榮太郎氏)の主張にも、LGBTを論じる公的な動機がない」と指摘。「公的な動機がない、大義がない、ただLGBTの人々に対して嫌悪感を持っているから、差別したいという、ただそれだけなのである。LGBTを擁護するリベラル左翼系の新聞が嫌いだという感情もある」と私見を述べた。

小林氏は「言っておくがこの号は売れる。炎上商法として成功した。完売する」と断言するとともに、「問題は『差別したい』という意見表明は許されるのかである。思想言論の自由として許されるか? それとも弾圧してしまうべきか?」と問題提起。「市場に任せていても悪貨が良貨を駆逐するだけである。市場の浄化作用なんかない。新潮45の編集長にしてみれば、売れれば勝ちである。良心なんかに期待してはいけない」と警鐘を鳴らし、「他の右派雑誌が便乗しなければ、来月号でまた同じ特集を組むといい。また売れるだろう」と皮肉を込めた。