人気6人組ロックバンド、Suchmos(サチモス)が大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場することが、12日までに内定した。

同バンドは今年のNHKサッカーテーマ曲「VOLT-AGE(ボルテージ)」を手掛けており、日本代表が決勝トーナメントに進出したサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会を音楽で盛り上げたことが評価された。

「VOLT-AGE」がNHKサッカーテーマ曲として放送開始したのは5月。翌6月に開幕したサッカーW杯ロシア大会関連番組で必ず同曲が流れ、Suchmosが幅広く知られるきっかけになった。日本代表が2対1で勝利を収めたコロンビア戦のハーフタイムに、Suchmosの「VOLT-AGE」生パフォーマンスが放送された。

NHK関係者は「決勝トーナメント進出を果たした日本代表の素晴らしい戦いの名場面とともに、『VOLT-AGE』も人々の記憶に刻まれたと思います。Suchmosは今年のスポーツ名場面を音楽で彩ったアーティストの1組」と評価している。

Suchmosは新しさと懐かしさを同時に感じさせる洗練されたサウンドが特徴的。ファン層も10代から年配層までと幅広い。16年ホンダのCM曲「STAY TUNE」で幅広い年代の人々の心をつかみ、同社の株価を上げたといわれるほど、イメージアップに大きく貢献した。今年2月に発表された配信シングル「808」も、ホンダのCMとして広く親しまれている。

近年のNHKサッカーテーマ曲には、Superfly「タマシイレボリューション」(10年)、RADWIMPS「君と羊と青」(11~12年)、椎名林檎「NIPPON」(14~16年)などがある。椎名の「NIPPON」は、14年の前回サッカーW杯ブラジル大会時にNHKの関連番組で連日流れ、名場面とともに同曲を印象付けた。同年の紅白で椎名は「NIPPON」を披露。色っぽい着物姿でパワフルに歌い上げる姿は、視聴者をくぎ付けにした。

今年はW杯サッカーロシア大会の名場面映像とともに、Suchmosがパフォーマンスすることも検討されている。出場歌手は近日中に正式発表される。

◆Suchmos(サチモス) ボーカルのYONCE(27)ベースのHSU(29)ドラムのOK(28)DJのKCEE(26)キーボードのTAIHEI(26)ギターのTAIKING(28)の6人で構成。13年に神奈川県で結成し、15年デビュー。バンド名はルイ・アームストロングの愛称「サッチモ」に由来。TAIKINGの父親は元サッカー日本代表の戸塚哲也さん(57)。