西島秀俊(47)佐々木蔵之介(50)共演の新作映画「空母いぶき」(若松節朗監督、来年公開)に、豪華俳優陣が集結することが15日、分かった。国籍不明の軍事勢力に一部領土を占領される極限の危機に立ち向かう日本人の姿を描く軍事エンターテインメント。漫画家かわぐちかいじ氏の人気コミックの実写映画化。西島は、領土の奪還を命じられ、現場に向かう航空機搭載型護衛艦「いぶき」の艦長、佐々木はその護衛艦の副長を演じる。既に撮影は終了している。

新たに明らかになった出演者は、日本で初めて防衛出動発動を決意する首相を佐藤浩市(57)が演じるほか、実力派が名を連ねる。命がけの行動に出る潜水艦「はやしお」艦長を演じる高嶋政宏(53)は「役とはいえ、例えようのない危機感、恐怖感に冷たい汗が滴りました」と緊迫感ある撮影を振り返った。「いぶき」と行動を共にする護衛艦「はつゆき」艦長役の玉木宏(38)は「現実味のあるストーリーに魅力を感じています」と作品の持つ力を実感。艦載機を率いるアルバトロス隊隊長役の市原隼人(31)は「日本で活動する俳優としてこの作品に出合えたことを心より誇りに思います」と強い気持ちで撮影に臨んだ。

いぶき率いる第5護衛隊群の群指令は藤竜也(77)が演じる。「職務と尊い命を散らせてはならない思いのはざまで決定を下す苦しみをうかがい知ることができました」と撮影を通して深く刻み込まれたものがあるという。このほか、戸次重幸、山内圭哉、和田正人、平埜生成、吉田栄作、益岡徹ら日本の映画やドラマを支え続けて活躍中の俳優が集まった。

現実も日本は複雑な国際情勢の中に置かれている。作品の緊迫感や臨場感を支える上で、出演者も重要な役割を握っており、その演技が注目されそうだ。