NHK職員でお笑い芸人のたかまつなな(25)が、芸人の“イジり”が批判を浴びる現状に、女芸人としての複雑な思いをつづった。

たかまつは17日、「松本人志さんのセクハラ発言を真剣に考える」のタイトルでブログを更新。「お嬢様学校出身の私にとって、芸能界はセクハラの温床だった」と書き出し、「芸人になってすぐにセクハラの多さに驚いた。芸歴20年ぐらいの先輩が、芸歴3年目の女芸人の胸をもんでいた。(あいさつがわりに、お酒の席、カラオケでたくさん見た)」と明かした。

ダウンタウンの松本人志がテレビ番組でHKT48指原莉乃にセクハラ発言をして批判を浴びた騒動に触れ、指原がツイッターで「松本さんが干されますように」とツイートしたことについて「『よくかみ付いた』『オチをつけた』意見が分かれる」とネット上の反応を紹介した上で、「どちらからも嫌われないよう確信犯的に指原さんがやってるからすごい。けどなんか違和感。両者の捉え方の溝は深い。交わらない気がする。女芸人の私は、どちらの感覚も分かるから悲しい。こうやって社会は分断されていくのかな。。」との思いをつづった。

「差別をなくそうとしすぎると、自虐ネタも許されず、沈黙の社会が訪れる。女芸人には、ブスと言われて『おいしい派』と『怒る派』がある。ブスと言われて、報われる人もいる。自分のコンプレックスや短所を笑いに変えた瞬間の喜びは大きい」と、女芸人の立場からつづり、自身もいじられて「おいしい派」だという。それでも「嫌な人を執拗(しつよう)にいじるのは違う。『笑い』という名のもと、何でもやって言い訳ではない。大御所が言ったから許されることは絶対にない」と、“笑い”と“セクハラ”の線引きについて説明した。