俳優坂上忍(51)がMCを務める、24日放送の「直撃!シンソウ坂上」(午後9時)では、05年11月に38歳の若さで亡くなった歌手本田美奈子さんを特集する。およそ300日にわたった白血病との知られざる闘病生活に迫る。本田さんは85年、中山美穂、南野陽子らと同時期にデビュー。抜群の歌唱力からデビュー年に日本武道館でコンサートを開催した。

本田さんの足跡をたどるため、坂上は昨年9月に埼玉県朝霞市にオープンした「本田美奈子.ミュージアム」を訪れた。そこで坂上を迎えたのは、演歌歌手坂本冬美(51)。坂本は、本田さんとはデビュー以来の友人。坂上と本田さんの思い出話に花が咲き、本田さんの圧倒的な声量に隠された謎が明かされる。

「本田美奈子.ミュージアム」内に展示されている本田さんの楽屋を忠実に再現したスペースでは、本田さんの母・美枝子さんが坂上と坂本を迎える。美枝子さんからは、本田さんが「急性骨髄性白血病」と診断された05年1月当時の本田さんの様子が語られる。微熱やめまいはあるものの、そこまで重く受け止めていなかった本田さんでしたが、診断後に即入院して無菌室での生活を余儀なくされた。激痛を伴う治療が続き、抗がん剤治療で毛髪が抜け落ちても、本田さんはいつも明るかったという。また、無菌室での生活を続ける本田さん自身が心境を吐露した音声も公開される。

入院から3カ月、記念すべきデビュー20周年を病室で迎えた本田さんの元に、1本のビデオテープが届いた。そこには、歌詞のない楽曲を歌い上げる福山雅治(49)の姿があった。実は福山のファンだった本田さんを励まそうと、関係者が企画して福山も賛同して作成された。なぜ楽曲に歌詞がないのかは、福山をはじめ企画に賛同したアーティストたちの深いメッセージが込められていた。

さらに、「さい帯血手術」により一時は劇的な回復を見せ、退院する際に医師や看護師に「アメイジング・グレイス」を披露する本田さんの歌声を録音した音声、髪の毛が抜けた姿を隠すため頭に巻いていたバンダナを外した写真、さらには最後に歌声を披露した場面を撮影した映像を紹介する。

そして今回、独占初公開を許されたのが、母・美枝子さんでさえ読んだことがなかったという本田さんの闘病日記。「苦しいのはもう嫌!」「私は歌を通して希望を与えることができたらと思っているのに、神様は歌わせてくれないのですか?」。いつも笑顔だったという本田さんだが、闘病日記には、読み上げる坂上が思わず涙でむせぶほどの過酷な闘病生活の真相がつづられていた。さらに、生前のまま残された、本田美奈子さんの部屋も独占初公開。自宅には、闘病生活の壮絶さが伝わる、ある物がそのまま残されていた。