西野七瀬(24)の乃木坂46卒業コンサートが24日、京セラドーム大阪で行われた。この日をもって、アイドル活動にピリオドを打った。

加入時の「選抜外」から変化や努力を重ねた7年。超人気メンバーにまで上り詰め、乃木坂46を国民的アイドルグループに押し上げた。超満員の5万人を前に、地元大阪でラストパフォーマンスを披露した。

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西野はアンコールで、メンバー1人1人と順番に手を合わせ、別れを告げた。7年間をともにした高山一実(25)斉藤優里(25)らが、泣きながら次々と身を寄せた。最後はともにグループを引っ張り続けた白石麻衣(26)と約20秒間、きつく抱き合った。ずっと笑顔だった西野も、涙をこらえ切れなかった。「皆さん、本当に楽しい時間をありがとうございました。何の悔いもなく卒業できます!」と感謝した。

11年8月21日の乃木坂46最終オーディションで合格したが、合格発表直後に設定された暫定選抜メンバー16人からは漏れた。翌12年2月のデビューシングル「ぐるぐるカーテン」でも、選抜入りこそしたがポジションは最後列。それでも、控えめではかない笑顔、きゃしゃで「守ってあげたくなる」と思わせるオーラで、ファンを獲得していった。14年4月の「気づいたら片想い」で初めてセンターに立つと、最前列のフロントに定着した。歴代の全メンバーで最多の7回、センターに立った。

西野の魅力が詰まった卒業ライブだった。センター曲「命は美しい」ではキレキレのダンスを披露し、「インフルエンサー」では上空をフライング。ソロ曲「つづく」の冒頭では「(歌詞を)間違えた~!」と舌を出し照れ笑い。ファンを魅了し続けた。

アンコールでは、アイドル活動の原動力を語った。「こういう風にしよう、とか、何年もかけて考えるきっかけになったのは、皆さんに喜んでいただきたいと思ったからです。そう思わせてくれて、ありがとうございました」と言葉をつなぎ、目を潤ませた。国民的グループとなった乃木坂46を離れ、女優業を中心に幅広く活動する。「乃木坂は、これからもどんどんキラキラ輝いていくと思いますので、私も応援しますし、応援しましょう! 私も頑張ります!」。トップアイドルが新たな一歩を踏み出した。【横山慧】