玉木宏(33)石原さとみ(26)が映画「幕末高校生」(李闘士男監督、来年夏公開)で初共演することが7日、分かった。玉木演じる勝海舟が江戸城無血開城に奔走する幕末期に、石原演じる高校教師と生徒が現代からタイムスリップする異色時代劇。フジテレビと東映京都撮影所で時代劇を作り続けてきた東映が共同製作して「エンターテインメント時代劇」という新機軸を打ち出すという。撮影は終了している。

 玉木と石原は時代劇に初主演。玉木は「正直不安もありましたが、撮影が始まるとペースや役をつかむことが出来て一安心した」。石原は「現代を生きる私たちが本当に江戸時代に行くことになったら、ギャップがあるだろうと思います。そういうところが新しく面白い」と話している。

 フジテレビ亀山千広社長(57)が同局映画事業局長時代に号令して動いた「新時代劇プロジェクト」。同局は最近も、昨年製作した映画「BRAVE

 HEARTS

 海猿」「テルマエ・ロマエ」「踊る大捜査線

 THE

 FINAL

 新たなる希望」が興行収入ベスト3を独占するなどヒット作を連発している。

 時代劇衰退が進む中、文化継承する作品の製作を考えていた亀山氏の思いが引き継がれ、作家眉村卓氏の小説を原作に94年に放送された同名ドラマをヒントに同映画の製作がスタート。本格的な殺陣や時代考証など時代劇作りのノウハウがある東映とタッグを組んだ。鈴木吉弘プロデューサーは「今を生きる全ての人が昔から日本が変わらず持っている心をいま1度思い出してほしい」と話している。