任期満了に伴う千代田区長選(来年1月29日告示、2月5日投開票)で、現職の石川雅己区長(75)が、小池百合子都知事の支援を受けて選挙戦を戦うことになり、8日、都内で出馬会見を開いた。

 同区は、小池氏と対立する都議会自民党の「ドン」、内田茂氏の地元。石川氏は前回、内田氏ら自民や公明が推薦した候補を破り、4選を果たした。

 自民党は今回も、石川氏の対立候補を擁立する見通しで、来年夏の都議選を前に、年明け早々、「小池氏VS自民都連」の対立構図による初の選挙として、一気に注目度が上がっている。

 石川氏は、小池氏とのツーショットポスターをバックに会見。「これまで4期16年、区民本位、区民のための区政の実現につとめてきた。継続して、区政運営という切符をいただきたいと思い、立候補表明をしたい」と述べた。「区民」「区民本位」のフレーズを駆使しながら、「都民ファースト」を掲げる小池氏との連帯をアピールした。

 小池氏が肝いりで進める情報公開など、「私の考えと非常に近いと思っている」と強調。「ぜひ小池知事に、応援してほしいということで、このようなスタイルを取った」と述べた。

 先月上旬、都庁に出向き、小池氏と意見交換する中で「『それなら応援する』と、そういうムードになった。(小池氏の支援決定は)あうんの呼吸だ」と述べた。

 「ドン」内田氏の地元で、小池氏とタッグを組んでの区長選。質疑では、内田氏と相いれない理由も問われたが、「ものを考える際は、常に変革をしないといけない。特に、自治体はそれができる。議会には丁寧に説明してきた」とした上で、「(相いれない理由は)私に聞くより、お名前が出た方に聞いてはいかがでしょうか」と、思わせぶりにはぐらかした。