「ちなみに、共同通信(の調査)で、内閣支持率は52(・4)%でした」。

 安倍晋三首相は27日の参院予算委員会で、25、26両日実施された共同通信社の全国電話世論調査で、森友学園の国有地格安払い下げ問題に関する政府の説明が「不十分」と答えた人が82・5%に上ったことを問われて、今も高水準の内閣支持率の数字を、自らアピールした。

 自由党の山本太郎共同代表が、政府の説明が不十分とする「82・5%」の数字をあげ、「総理、森友問題で一定の真相解明はなされたと考えますか」と質問。

 これに対し、首相は「政府としては、誠実に答弁している」と素っ気なく答えた上で、下落傾向とはいえ、今も5割を超えた内閣支持率をアピール。意表を突かれた形になった山本氏は「おめでとうございます」と応じるしかなく、委員会室は笑いに包まれた。

 一方、山本氏は首相の昭恵夫人担当だった谷査恵子氏が、籠池泰典氏の求めに応じ、財務省に問い合わせた問題について、「秘書が勝手なことをするはずはない。物事を先回りする際も、ボスの確認をとるはずだ」と指摘。夫人の意向を受けたものではないかと、首相を追及した。

 「一役人の谷さんが、総理夫人の意思を超えるような省庁とのやりとりを、勝手にやることはあり得ないと思う。ボス(夫人)からの指示に従い、動き、連絡し、相談する。谷さんは『ほう・れん・そう』の基本を守っているのに、谷さんが勝手にやらかしたような、谷さんになすりつけるやり方は、雑ではないか」と迫った。

 これに対し、首相は「何か悪いことをして、秘書のせいにすることはあるが」とした上で、「谷さんはやるべきことと判断した上で行ったのではないか」と、従来の見解を繰り返した。