安倍晋三首相は28日の参院決算委員会で、学校法人「森友学園」をめぐる一連の問題について、同学園の籠池泰典氏に対する強い不信感を吐露した。「信頼関係がなくなったのは事実」とも述べた。

 民進党の大島九州男議員に「籠池氏への思いを聞かせてほしい」と問われた首相は、籠池氏が、一時「安倍晋三記念小学校」の名前で寄付金集めをしていたことに触れ「最初から私は了承していない。何回か事務所に本人などが連絡してきたが、断った。それにもかかわらず、寄付金集めに使われた。その段階で、信頼関係がなくなったのは事実だ」と述べた。

 また、籠池氏が首相の名前を使った寄付金集めを、当初首相サイドに「使ったのは1、2日」と説明していながら、実際は事実と異なると指摘。「証人喚問では一瞬の間(と言ったり)、焼却したと言った後、5カ月と(説明した)。さらに、私は首相の時は使っていないと言いながら、私の総理の時に使っていた」と不快感を表明。「言ってきたことと、やったことが違うと言わざるを得ない」と指摘した。