学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐる真相解明に向けて、衆院文部科学、内閣両委員会による閉会中審査が10日、衆院第1委員会室で行われた。

 参考人として出席した、文科省の前川喜平・前事務次官は、表面化した一連の内部文書に関し、自民党の平井卓也議員に「前川さんが流出させたのではないかと言われている。まさかそんなことはないですね」と問われた際、「お答えを差し控えたい」と述べ、否定も肯定もしなかった。

 審議が行われている委員会室内には、「おおお」と、どよめきが起きた。

 平井議員は「あなたのためを思って言っている。(流出させて)ないとお答えできないのか」と再度、前川氏をただした。

 これに対し、前川氏は「さまざまな文書が世の中に出ている。誰が、どういう経路で、誰に提供したか、臆測はあると思うが、私が明確な答えをすべきではないと思う」と、述べるにとどめた。

 一方、前川氏と同様に参考人として出席した、特区ワーキンググループ委員で経済産業省出身の原英史氏は、「加計ありきというのは、まったくの虚構だ」と、前川氏の主張に反論した。