安倍晋三首相は24日、地方組織の幹部らを集めた党会合で、森友学園をめぐる財務省の文書改ざん問題について謝罪した。昭恵夫人の問題には触れなかった。来月予定するトランプ米大統領との日米首脳会談の時期を「来週」と述べ、訂正するひと幕も。来週は佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問というヤマ場。外交に逃げたい? はやる気持ちだったのだろうか。一方、同党の小泉進次郎筆頭副幹事長は、夫人の証人喚問に関し「みんな、思うところはある」と含みを残した。

 小泉進次郎氏は24日、横須賀市で取材に応じ、文書改ざん問題をめぐる安倍昭恵夫人の証人喚問の必要性を問われ、「まあ、みんなね、思うところはありますよね」と含みを残し、「総理しか説明できないことがありますよね」と述べた。昨年の衆院選全国遊説で、「疑念を払拭(ふっしょく)できるのは総理しかいない」と訴えており、「私が昨年の選挙で言ったことを見ていただければ分かる」と述べた。夫人の声を国会で“代弁”する首相に、説明責任を果たすようあらためて求めた形だ。一方で、党幹部の1人でもある進次郎氏が夫人の国会招致について否定しなかったことについては、波紋を広げそうだ。

 佐川氏の証人喚問については「やるべきだと、ずっと思ってきた。みんな佐川さん、佐川さんと言ってきた。佐川さんに話を聞かないと」と述べ、「政府が国民全体にうそをついた。国民の怒りは当然で、与党野党は関係ない。なぜこんなことが起きたのか、本当に知りたい」と述べた。