東京都の小池百合子知事は21日の会見で、世界中で海洋汚染を引き起こしているプラスチックごみの削減に向けた取り組みの一環として、10月の1カ月間、都庁内にある3つの喫茶店で提供するストローを、試験的に、プラスチックから紙ストローに代えて提供すると発表した。

環境相の経験もあり、環境問題をライフワークにしている小池氏は、「プラスチックごみ問題は、世界的な課題。今は試行錯誤だが、まずは1つのきっかけとして、ストローから取り組んでいく」と述べた。都が2万本を用意して各店に配り、冷たい飲み物を注文した客に渡す。紙ストローは1本13円程度で、小池氏自身も店舗を訪れ、紙ストローを使う予定だ。

19日の都議会本会議では、都としてプラスチックごみ削減に向けた条例を検討する考えを明らかにしている。都は10月12日まで、プラスチックストローを使わずに済むアイデアも、一般から募集している。

プラスチックごみの問題をめぐっては、今年の主要7カ国(G7)首脳会議で、日本が米国とともに、数値目標を盛り込んだ文書への署名を拒否し、国際社会から批判を浴びた経緯がある。