春本番を迎えた9日、アマゴ釣りを楽しもうと和歌山・有田川上流の支流・室川に出掛けた。午前6時半から、すみたに橋上流に入渓。川虫をエサに瀬やサオを入れにくいポイントを探りながら釣り上がり、午後1時すぎまでにぽってりと肥えた幅広のアマゴ15~22・5センチを37匹釣り上げた。満開の山桜と新緑に癒やされながら、春の渓流釣りを存分に味わった。

 春の風景を楽しみながら、アマゴ釣りを堪能した。午前6時半、すみたに橋の約30メートル上流から入渓。ここは瀬や大石の落ち込み、ふちなどの好ポイントが続く。水位は平水で濁りはない。

 仕掛けをセットし、ハリ上20センチにG5のオモリを打つ。キンパクをエサに、瀬脇の流れと流芯の境目に仕掛けを打ち込むと、目印が目の前に流れてきた瞬間、スッと横に走るアタリ。合わせるとサオに重みが乗る。タモに収まったのは19センチの天然アマゴだ。エサが豊富にあるようで、ぽってりとしていてコンディションもいい。次は大石の落ち込みの白い泡の中に仕掛けを投入。泡の切れ目でスーッと目印が引き込まれる鮮明なアタリで、同サイズを釣り上げた。

 渓流釣りは、歩いた分だけ釣果が増す。ポイントを探りながら釣り上がると、見落としがちな瀬の石裏の小さな波立ちや、木の下など仕掛けを入れにくいポイントでは、サオ抜けしているようで良型が面白いように食ってくる。

 気温も上昇してきた10時すぎ、石をめくり、有田川では当たりエサになることが多いクロカワ虫を採取。堤防下から釣りを再開して落ち込み脇から流すと、目印がフッと止まる。ラインを少し送り、食い込ませて合わせ、22・5センチの重量感たっぷりの良型をキャッチ。体高があり、体長以上に大きく見える。さらに21センチが食ってきた。やはり当たりエサなのか、食い込みも良いように感じる。

 11時ごろから、雲の隙間から時折太陽が顔を出し、少し汗ばむほどの陽気。木々の新緑に、山には満開の山桜。春の景色も楽しみながら釣り進み、午後1時すぎに納竿。15~22・5センチを37匹の釣果に、大満足で川をあとにした。【日刊FPC・下田成人】

 【今後の見通し】少し釣り荒れ気味だが、魚影は濃く終盤まで楽しめそう。川虫をエサに瀬を狙ってほしい。アユの稚魚が放流された本流では例年、ルアーで尺アマゴが期待できる。漁期は6月末まで。

 【問い合わせ】有田川漁協【電話】0737・52・4863。津本レストラン【電話】同・26・0103。年券5400円、日券3240円。

 【交通】阪和自動車道の有田ICで有田・金屋方面へ出て信号を左折。県道22号、国道424号、同480号を経由し清水方面へ。清水温泉を過ぎて10分ほど走り、立神橋手前を右折して室川へ。