キス・シーズンが開幕だ。25日、初期の良型キスを狙い、「知々丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の乗合船で家島諸島周辺に出た。午前6時半ごろから午後1時過ぎまでで、記者は17~22センチを18匹ゲット。竿頭は東正敏さん(三木市)で、17~24センチを27匹釣り上げた。しかも丸々太った良型が多く、今季のキスはおおいに楽しめそうだ。

 今年のキス・シーズンが楽しみになる1日だった。午前5時半に出船、家島諸島周辺に到着した同6時半ごろから、船頭の合図でそれぞれが仕掛けを投入した。右舷前に入った記者は、アオイソメをエサにした2本針仕掛け。仕掛けが底に着くと、サオを上げてトントンと海底をたたき、少し底から浮かせて待つ。1投目からキス独特のサオ先がブルブルふるえるアタリ。合わせるが、ハリ外れ。

 この時期は食いが浅いので、しっかりと食い込ませることが必要。そこで、ハリをのまれてもいいから早合わせしないことを意識。すぐにアタリがあったが、最初は見逃し、2度目のアタリに合わせた。今度はしっかりハリ掛かり。上がって来たのは丸々と太った20センチの良型キスだ。さらに20センチ級が連続。22センチも来た。いずれも単発だが、サイズがあるので手応え、引き味がいい。

 船は高島や松島などの周辺を移動しながらポイントを探る。

 同10時半ごろから時合が来たようで、船上のあちこちでサオが曲がる。左舷前方に入った坂井健治さん(神戸市)も良型を次々掛けていた。右舷中央の東さんは、2連で仕留めるなどコンスタントに釣り上げていた。食い渋るこの時期のキスを攻略するために、エサはアオイソメと石ゴカイを使い分け、誘いもゆっくり。「ハリも7号にしようかと思ったが、小さいほうが(食いが)いいかな」と考え、6号を選択したという。

 東さんはこの日27匹で竿頭。シーズン初期は数より型狙いとなるが、数もこれだけ出れば十分だ。東さんも「型が良かったし、いい感じで釣れましたね」と笑顔を見せていた。

 記者は時合に乗り切れず数が伸びなかったが、ポツポツ来るアタリを拾い、午後1時過ぎの納竿までに18匹まで伸ばした。その多くが20センチ級と良型ぞろい。満足の釣行となった。【高垣誠】

 【今後の見通し】今季はすでに1人で50匹以上釣った人もおり、例年に比べて状況はとてもよい。良型が多く、尺ギスも期待できる。6月ごろからは、型はやや小さくなるものの、数釣りが狙える。キス釣りは9月末ごろまで楽しめる。

 【問い合わせ】知々丸【電話】079・327・1761。乗合船料金は家島諸島沖で一般6500円(3人以上で予約すると各人500円引きになる)。氷付き、エサ、仕掛け別。出船は午前5時半ごろ。

 【交通】山陽電車の飾磨駅下車、徒歩15分。タクシーで約5分。自動車は姫路バイパス中地ICを出て、左折し南へ。陸橋を越え、最初の信号を左折。須加バス停前を右折し、突き当たりを右折するとすぐ「知々丸」の駐車場。