良型ヘラブナの数釣りが狙える徳島・吉野川水系で9日、「へら研阪神クラブ」の月例会が行われ22人が参加、2匹長寸を競った。私は支流の飯尾川に入り、両ダンゴの浅ダナで挑戦。巨ゴイとマブナに手を焼いたが、約7時間サオを出し、29・8~40・4センチの川ベラ35匹を釣り上げた。下手に入った郷田満さん(枚方市)が40・3、40・1センチの良型2匹をそろえ優勝。例会は良型ヘラに沸いた。

 午前7時すぎ、小雨の降る中、古川橋左岸にある階段に入った。深夜に降った雨の影響からかササ濁りが入り流れも強い。手返し良くエサを打てると考えサオは12尺を選択。エサは両ダンゴとし、タナは浅ダナ。水温21度で西風が強く吹く中、同7時半すぎからエサ打ちを開始した。

 流れが強く瞬く間に仕掛けが流される。一定の間、流したところでエサを打ち返す。約20分過ぎたところでウキにサワリが出る。すると、ウキがツッーと入るアタリ。アワせるとガツンと一瞬、サオが止まりグイグイと沖に逃げようとする。両手でサオをため何とかタモに滑り込ませたのは、本命のヘラブナ39センチ。続いて39・1センチを追加。

 魚が一気に寄り始めたのか、約30~35センチが入れ食い状態に。しかし13匹目を釣ったころからアタリが激減。それでもエサを打っているとスパッといきなりのアタリ。手を出すと動かない。かなりの重量感だ。サオを立てて浮かせたのは80センチはありそうな巨ゴイで、走られてラインブレーク。

 タナを徐々に浅くしていくとアタリが復活。35センチ前後が立て続けに釣れる。だが、6匹釣ったところでマブナに変わり、30~40センチが入れ食いに。タナを変えハリスの長さを変更しても同じで、ヘラブナが回遊してきたと思える時だけ35~38センチが4、5匹釣れる。それが終われば巨ゴイとマブナ。巨ゴイが掛かれば、ことごとくハリスを切られる。

 正午すぎ、会友たちと昼食。午後1時前、エサを両グルテンに変更して再開。しばらく打っているとサワリの後、カチとしたアタリ。ゴンとした手応えで頭を振り振り上がって来たのは40・4センチの良型だ。私より50~60メートル下手で釣っていた妻の栄子も、42・1センチの大助を仕留めた。

 この後、他魚種に悩まされながら本命も釣れ、午後3時すぎに納竿。強い引きと、次の魚種は何かというドキドキ感を楽しんだ。【日刊FPC・藤井秀和】

 【エサ】<1>「マッシュポテト(徳用)」200、「粒戦」100、「粘麩」100、「バラケバインダーフラッシュ」100、水250を手水で練り込んで調整。<2>「新べらグルテン」200、「グルテンα21」100、水300。単位はcc

 【今後の見通し】これから晩秋にかけ、荒食いを見せると考えられる。地元の釣り人の話では、真冬も釣れ年間通して楽しめるとのこと。巨ゴイが多く、たびたび掛かるので、道糸は太めが無難だろう。

 【交通】高松自動車道の板野ICを出て県道1号を南下。吉野川に架かる名田橋を渡り不動北の交差点を右折(左横に見えるのが飯尾川)。同川に沿って西へ進み右に吉野川の水門をみながら川沿いに左折、2つ目の橋が古川橋。