いよいよ渓流シーズンが開幕。美形アマゴを求めて4日、和歌山・日高川龍神地区に釣行した。早朝よりかめたに橋から約400メートル上流に入渓。1日の解禁から多くの釣り人でにぎわっており釣り荒れを心配したが、淵や瀬脇の緩やかな流れを攻めると予想以上に渓魚が好反応。コンスタントにサオを曲げてくれて午後1時前までに天然アマゴ12~23・5センチを54匹ビクに収めた。早春の渓谷で渓流釣りを満喫した。

 午前7時ごろ、かめたに橋の約400メートル上流から入渓。霜がおり早朝は冷え込むが、その寒さも河原に立つと心地いい。まずは初期の好ポイントとなる瀬落ちの淵から始める。

 針上25センチにG2のオモリを打ち、キンパクをエサに手前の流れの筋に仕掛けを投げ込む。底流れに入りゆっくりと流れだすと目印がフッと止まるアタリ。少しラインを送り込み食い込ませて合わせると、グンとサオに重みが乗る。タモに飛び込んだのは18センチブルーのパーマークに朱点が鮮やかな美形アマゴだ。少し筋を変えて流すと同サイズが水面を割って飛んで来た。

 解禁から4日目で厳しい釣りになるかと心配したが、渓魚の反応は良い様子。しかし3回流してもアタリがないのでエサを低水温時に効果的な生イクラに変更。すると16センチ、続いて14センチが食ってきた。その後はイクラの匂いが効いたのか13~19センチを5匹追加、上流に釣り上がり次は瀬を攻める。流シンから少しずらした緩やかな脇流れにエサを入れ流して行くとスッと目印を引き込む。21センチのヒレピンのキレイなアマゴにテンションが上がる。エサをローテーションしながら瀬脇や淵を攻めると天然アマゴのアタリが続いた。

 同10時半ごろ、車に戻り数えると37匹。納得の釣果だが時間も早いのでもう1カ所と思い場所を移動した。同11時すぎ、小川と小森谷の出合橋から約300メートル下流に入った。

 少し暖かくなり、アタリも鮮明に出始めた。エサは川虫の方が食いが良く、キンパクのみで釣り進んで行くと大淵に出た。瀬が流れ込む白泡の中に入れ、仕掛けがなじむとスーッと目印が水中に吸い込まれた。良型の引きを楽しみ慎重に引き抜くと23・5センチの幅広アマゴ。「でっか~」と、しばし見とれる。その後もコンスタントにサオが曲がったが、エサ切れになった午後1時前に12~23・5センチを計54匹で納竿とした。【日刊FPC・下田成人】

 【今後の見通し】魚影が濃く終盤まで十分楽しめそう。解禁直後は一時的に釣り荒れするが、増水後の引き水時が数釣りのチャンス。源流部は4月下旬ごろから面白くなる。

 【問い合わせ】「食堂松阪」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】0739・79・0259。入漁券は年券5400円、日券2160円。生イクラ・川虫の購入は要予約。同食堂の松阪正澄さんが現地の情報に詳しい。

 【交通】阪和自動車道の有田ICを有田・金屋方面に出て県道22号、国道424、425号、371号を経由して龍神温泉方面へ。温泉トンネルを抜けると右側に同食堂。