ニジマス釣りは初めてという梅屋大智君(7)、海智君(5)兄弟にウキ釣りの楽しさを知ってもらおうと先日、大阪・高槻の「芥川マス釣り場」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)へ出掛けた。あいにくの雨模様だったが、午後1時すぎから釣り方を指導すると、すぐに海智君が30センチを超える良型をキャッチ。兄の大智君も負けじとコツをつかんで22、30センチを連続で釣り上げるなど、2人で22~40センチを20匹ゲット。雨もそっちのけでマスの心地良いアタリ、引きを夢中で楽しんでいた。【日刊FPC・兵頭良弘】

 見るものすべてが初体験! スポンジが水を吸い込むように子どもたちが魚の釣り方や面白さをどんどん吸収し、緑豊かな自然の中でニジマス釣りを楽しんだ。午後1時すぎ、小雨が降る中、下条橋下のエサ釣り専用区に入った。「魚釣りはアタリがきたときが一番ドキドキするんや。とくにウキ釣りは面白いぞ」とマスの心地良いアタリを伝えながら仕掛けをセット。

 そうしてブドウ虫を餌に釣り方を実演。上流へ仕掛けを投げ、ウキが流れのよどみに入るとシューと勢いよく水中へ。「これがアタリやで。ドキッとするやろ」と子どもたちに言うと2人が興味津々の様子。引きの楽しみ方を教えながら抜き上げたのはきれいな25センチのマスだった。この魚とのやり取りに2人のテンションが急上昇。慣れない手つきながら、兄の大智君が4メートルの長竿を振り始めた。

 しかし、30分ほど、まったくアタリなし。2人が退屈そうな顔をし始めたところで、お待ちかねの放流タイムとなった。20~40センチ(約2キロ)のマスが釣り場へ放流されると入れ掛かり。弟の海智君に竿を持たせ、ゆるい流れを探らせるとウキがスパーッと水中へ。「きた、きた~」と海智君が大興奮。すぐに海智君と一緒に竿を立てると、川底でギュンギュンと頭を振る強い引きが手元に伝わる。

 右へ左へ走るマスの元気な引きを楽しんでもらい、水面に浮かせたのは30センチ超の良型。このグッドサイズに思わず「大きいね!」と2人の笑顔がはじけた。弟に1歩先を越された大智君だったが、さすがお兄ちゃん。ウキの流し方を観察してコツをつかむと流れが反転するところで22、30センチを連続キャッチ。「めっちゃ楽しい」と雨も忘れて大喜び。

 その後も2人で交互にサオを曲げ、みるみるうちにやりとりが様になっていく。そして帰り支度を始めた午後4時前、大智君に大物がヒット。竿が大きくしなり、1人で釣り上げるのは無理だと判断し、手を差し伸べて水面に浮かせたのはこの日一番大きな40センチ。

 最後の最後に兄の貫禄を見せつけた大智君。兄弟でゲットしたマスを大切そうにクーラーに納め、帰路に就いた。きっと夜、ふとんい入って目を閉じれば、ウキが水中に勢い良く引き込まれる様子が思い出され、楽しい夢が見れたのでは…。

 【今後の見通し】秋が深まり、天候が安定すればニジマスの活発な餌追いが期待できる。ルアー、フライ専用区も魚影が濃いのでいろんなルアーを試しながら数釣りを楽しんでほしい。

 【問い合わせ】芥川漁協【電話】072・688・0224。管理釣り場にはエサ釣り、ルアー・フライ専用区があり、遊漁料はともに大人3500円、中学生以下2000円。駐車場1000円。営業時間は午前8時~午後5時。エサ常備。炭単品500円、コンロと炭セットで1000円。貸しザオあり。

 【交通】国道171号を利用。高槻市の今城町交差点から府道6号へ入り北へ。上の口バス停前のT字路(マス釣り場の看板あり)を左折し同漁協事務所へ。