今季は今世紀最大規模の天然遡上(そじょう)ともいわれるアユ。茨城県の奥座敷、大子地区の久慈川で、釣り好きシンガー「オカマリ」こと岡田万里奈(24)と今春高校生になった役者佐野代吉(16)が挑戦した。昨年もこのコンビだったが、今年は試練が待ち受けていた。

 今年で久慈川のアユ釣りも4年目なんですね。こんにちは、ガールズバンド「LoVendoЯ(ラベンダー)」でボーカル担当の岡田万里奈です。

 今回も天才釣り少年の代吉くん…あっ、高校生になったから青年か?…と一緒なの。コーチは、ヘラブナの大関実さんと、地元のアユ名人のヒロシさんとツヨシさん。昨年は代吉くんも私も数は数えていなかったけど、13匹ぐらい釣れて大満足でした。

 でも、今年はちょっと違う。大関さんが「全部自分でできるようにしよう」って。アユの仕掛け装着やオトリアユの鼻カンも、瀬に入って、オトリをどう動かすか、最小限のアドバイスで感性だけで乗り切るという課題をいただきました。うぉ~、燃えるなぁ~!

 仕掛けはさすがに作れないから、がまかつのサオに装着するだけの「パーフェクト仕掛け」を使いました。もうね、簡単なの。これなら私でも楽チンね。で、今年の久慈川は20センチ超の大型が多いから、ってハリは通常だと7号でいいんだけど、7・5号にサイズアップしていざ、出陣!

 最初はいつもお世話になってる袋田「菊池商店」近くの新昭和橋の上流。橋の上から川を見る。これ、大事なの。アユは石にこびりついたけい藻類(アカという)に口をこすりつけて、引っかいて食べるんです。だからアユの口はちょっとギザギザ。石にはアユの食べた印「ハミ跡」として切れ長の線が残るんだけど、ハミ跡が何度も重なると、石が黒くなる。橋の上からその黒い石を探すんです。この「川見」が勝負の分かれ目。

 ヒロシさんは「黒い石の周辺にサオを立ててオトリを誘導する。場所が決まったら、サオを寝かせて流れや風の抵抗を少なくする。これができれば釣れる」とアドバイスしてくれました。今年の久慈川は雨が少なくて、アカ付きが思わしくない。だから、なるべく石に砂がかぶらない流れのある瀬に入って狙うの。

 ツヨシさんは「同じところばかりオトリを泳がせていると、縄張りを張っているアユにバレちゃう。少しずつ川の上下を移動して、別のアユの縄張りに侵入させるといい」って。なんかスリルとサスペンスだなぁ。よし、頑張る!

 結果は初日に私は1匹。代吉くんは大苦戦で0匹。「悪いことを全部やった。いい経験です。明日はできそう」とダイキチ、大人だなぁ~(涙)。で、2日目は初めての菜洗(なあらい)。JR水郡線の鉄橋のすぐ近くで、ゴロンとした石がいっぱいある瀬。アユ、いそうな雰囲気です。

 前日にいっぱい練習したから、アタリはすぐ取れました。午前7時から4時間で私はアタリが12回で釣れたのは5匹。代吉くんは5アタリで2匹。2人とも試練の釣りだったけど、いろんなことを勉強できた内容の濃い釣行でした。

 ごほうびは大関さん特製のアユの炊き込みご飯。おいしくいただきました。よし、今度は17日の栃木・那珂川の女性限定大会だ。40人の募集なのに全国から52人が集結したんですって。よーし、負けないぞ!

 ▼久慈川「菊池商店」【電話】0295・72・3037。年券8000円、日釣り券1500円。オトリ1匹400円、2匹700円、3匹1000円。久慈川漁協【電話】0295・52・0038。