乗っ込みで脂が乗った良型イサギを求めて8日、中紀・日高町阿尾港の乗合船「共栄丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で日ノ岬沖へ出た。朝イチからイサギの活性が高く、ダブル、トリプルもちらほら。次々に竿が曲がり、午前10時すぎまでにクーラー満タン釣果をゲット。竿頭は寝屋川市の足立茂さんで、29~40センチを64匹も釣り上げた。獲物は卵や白子を持っており、とっても美味。イサギの群れは大きいようで、しばらくは絶品イサギの入れ掛かりが続きそうだ。

 なんぼでも釣れる。しかも良型ぞろい。春の底潮が冷たく、イサギの食い出しがかなり遅れたが、適水温になるのを待ってましたとばかりにイサギの食いが一気に上昇。産卵前の良型が次々に竿を曲げた。

 夜明けとともにイサギが群れをなす「トフ」に入った。水深は50メートル、底は人工漁礁。鉄仮面にアミエビを八分目で詰め、サビキ仕掛けを投入。底から8メートルほど切って探り上げる。「活性が高いから、簡単に数釣りが楽しめます。型も30センチ級が中心で35センチ超がよく交じる」(脇山雅人若船長)の言葉どおり、1投目からグッグッと入れ掛かり。

 時には2連、3連も。右舷の藤原洋さん(宝塚市)は手持ち竿で1匹1匹食いを確かめるように35~38センチを3連掛け。「ロッドワークとドラグで締め込みをかわしながら取り込みました」と技ありのパーフェクト掛けに周りの視線を独り占め。

 朝の時合が終わっても食いは止まらず1、2投に1回は竿が曲がる。指示ダナの上層で大型を狙う、安住正治さん(宇治市)は濃い茶色をした40・5センチを仕留め「こいつを釣りにきたんや」とにんまり。日ノ岬沖らしい体高があるジャンボサイズを手に声を弾ませる。

 船尾では甲斐偉勢雄さん(枚方市)と足立さんが交互に竿を曲げていく。しっかり食いダナにまき餌を集中させ1投1、2匹のハイペース。取り込んでは魚をしめる繰り返しで大忙し。

 記者も仕掛けを落とせば、釣れる夢心地であっという間に中型クーラーが満タンに。注意点は魚の抜き上げだけ。型がいいと船べりでの針外れが多いのでマイネットの持参がお勧め。

 結局、全員がクーラーいっぱいの満足釣果で午前10時すぎに納竿。竿頭はまき餌とサビキを的確に同調させ、手返しよく釣り続けた足立さんで、29~40センチを64匹もゲット。イサギは乗っ込みの最盛期。数、型ともに楽しむなら今ですよ。【近江康輔】

 【今後の見通し】イサギは群れが大きく期待大。この状況であれば釣れ出しが遅れた分、長めに楽しめそう。7月下旬まで数、型ともに有望だ。

 【問い合わせは】「共栄丸」【電話】0738・64・2318。乗合船料金1万1000円(エサ、氷付き)。朝便は午前3時半までに集合。午後便は午前10時半までに集合。電動リールセット(竿受け付き)2000円、手巻きリールセット1000円。

 【交通】阪和自動車道の御坊ICを出て右折。野口新橋を渡り、県道26号を走って財部の信号を右折し国道42号を北へ。JR紀勢本線の紀伊内原駅前の信号を左折。県道189号、同24号を走り、阿尾港へ。

 和歌山のイサギ釣りは「日刊銀鱗倶楽部加盟店」におまかせ! 他にも日高町柏の「浜吉丸」【電話】0738・64・2390、美浜町「福丸観光漁業」【電話】同・23・1091、「千代丸」【電話】同・23・1621、南塩屋「谷野丸」【電話】0738・22・4487、湯浅「かるも丸」【電話】0737・62・3527、「なぎ丸」【電話】同・62・3890がある。