追いが強く、うまい鮎が釣れることで人気が高い京都・上桂川へ解禁日の10日、友釣りに出掛けた。人が多くてポイント選びに苦労したが、朝から夕方までに3カ所を回り16~18センチを39匹(オトリ2匹込み)キープ。止め釣りと上飛ばしでびわ湖産の強烈な追いを引きだした。掛かり鮎は香りが良く、ナイスボディーをしていてコンディションは良好。解禁フィーバーが落ち着けば、さらに面白くなりそうだ。【日刊FPC・堀内圭三】

 ガツーンとロッドに響くびわ湖産の強烈な追いを楽しんだ。朝は亀ノ甲橋の下流へ入った。水深は膝ぐらい。水況は平水よりもやや高めで濁りなし。岩盤や点在する石には、ハミ跡がいたるところにみられる。

 解禁日とあってところ狭しと竿が並ぶ中、定番の流芯は避け、流れの緩い瀬尻を狙った。オトリの動きが止まる石裏で30秒から1分ほど、じっくり待ってオトリに尻尾を振らせるとガツン。反応は遅いが、さすが湖産。アタリは強烈だ。

 よく肥えた18センチの美形アユが出迎えてくれた。すかさずオトリを交換。探る範囲が限られるので1メートル四方をていねいに釣っていく。プレッシャーが高く、入れ掛かりにはならないが、数カ所を2往復し、午前10時すぎまでに16~18センチを15匹キープした。

 オトリをたっぷり確保したところで、上桂川で最もうまい鮎が掛かる、花背地区へ車を走らせた。ここは山々に囲まれた緑豊かなロケーションで、水質もピカイチ。川幅が狭いチャラ瀬が多く、30年前に友釣りを覚えた懐かしいポイントだ。原点に戻り、オトリまかせの泳がせ釣りをしてみた。

 すると、どこからともなくビューと素早い動きで野鮎が現れ、オトリに襲い掛かる。目印を吹き飛ばす強烈なアタリ、浅場を走り回る心地良い引き。ビギナーだったころに心を躍らせた感動が脳裏によみがえる。

 オトリを替えると、5連続の入れ掛かりもあり、17センチ前後を10匹キャッチ。どの鮎もまっ黄色で追い気満々。タモの中でスイカのようなにおいを漂わせる。京都の料亭によっては、ここの鮎しか出さないという店もあるほどの美形ぞろい。

 仕上げは、人が減った午後3時半ごろ「六ケ」へ。朝からさんざんたたかれた流芯を外し、1つ対岸よりの筋を狙うと、良型がすぐに反応してきた。タモに飛ばしたのは追い星くっきりの18センチ。狙いはばっちり。

 オトリをしっかり管理しながらの止め釣りで、筋を外さないように釣り上がるとハミ時も重なり、時折連発も。夕暮れまで夢中で釣り続け、16~18センチを39匹で納竿。追いが強く、コンディションのいい鮎に好感触を得て川をあとにした。

 【問い合わせ】上桂川漁協(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】075・852・0134、テレフォンサービス同・855・0700。年券1万3600円(写真必要)、日券4500円。25日(月)から販売。オトリ1匹550円。漁協でも販売。漁協は水曜日定休。

 【交通】名神高速道路の京都南ICを出て京都市内へ。国道162号を北へ。福王子交差点、高雄、京北トンネルを越え、上桂川漁協へ。

 【今後の見通し】解禁日以降、人が多く、一過性の釣り荒れ状態になっているが、雨で川がリセットされれば、面白くなるだろう。梅雨の晴れ間が狙い目だ。