リオデジャネイロ五輪陸上男子400メートルリレーで史上最高位の銀メダルを獲得した日本のアンカー、ケンブリッジ飛鳥(23)。中学時代を過ごした東京・江東区では、パレード構想が浮上した。門前仲町の深川仲町通商店街では「深川の星だ。ぜひ地元でお祝いしたい」と、東京マラソンのコースでもある商店街での開催を熱望。ケンブリッジが卒業した同区深川第三中近くのスポーツ施設では、区民ら230人が歓喜の声を上げた。

 ケンブリッジが中学時代を過ごした江東区の深川スポーツセンターでは、区立深川三中時代の同級生ら区民約230人が歓声を上げた。3走の桐生祥秀(20)からバトンを受け取ると会場の興奮は最高潮に。ウサイン・ボルトと肩を並べ、世界最速の男に食いつき、ゴールを走り抜けると「飛鳥」コールが巻き起こった。中学の陸上部で共に汗を流した会社員中川結名さん(22)は「めっちゃすごい。同級生として誇らしい」と話した。

 ケンブリッジは、中3で大阪市から江東区に転居。陸上競技が盛んだった深川三中で、全国中学校選手権に出場した。下町の門前仲町は自宅からすぐ近くの地元の商店街。深川仲町商店街の副理事長で、江東区議の鬼頭達也氏(62)は「まさに深川の星、江東区の星だ。4年後の東京五輪に向けても、ぜひ、お祝いしなければ。門前仲町交差点周辺から、来年の東京マラソンの折り返し地点、富岡八幡宮前辺りでパレードをやろう」と訴えている。

 江東区は2020年東京五輪で、アーチェリー、カヌー、馬術、体操、ボート、テニスなど9競技、同パラリンピックでも7競技の会場がひしめく、まさに東京五輪ど真ん中の町。区では、江東区ブランディング戦略として「スポーツと人情が熱い町」をうたい、4年後に向けた情報発信を積極的に進めており、スポーツへの関心は高い。東京五輪へ、地元育ちのケンブリッジへの期待は高まるばかりだ。