“人と争うのが嫌いなボートレーサー”とうちのだんな様に紹介されたのは宮崎出身の落合純選手(44=福岡)。

 それをご本人に話すと「でも、人並みに負けず嫌いなところもあるんですよ」と、子供のころのかけっこの話をしてくれましたが「ドキドキするし、したくなかったなぁ。1等取ったことがないですもん。でも、ビリでもないんですよねぇ、これが」と、おっちーワールド全開で楽しませてくれました。

16年に油津港で行われたペアボート乗船会に参加した、左から小池礼乃選手、高田綾選手、和合俊介選手、落合純選手、石川真二選手、河野真也選手(宮崎県日南市提供)
16年に油津港で行われたペアボート乗船会に参加した、左から小池礼乃選手、高田綾選手、和合俊介選手、落合純選手、石川真二選手、河野真也選手(宮崎県日南市提供)

 ちょうどその頃、「戸締まり用心♪ 火の用心♪♪」というCMからボートの存在を知ったという落合選手。その頃はまさかボートの選手になろうとは思ってもいなかったと言います。

 宮崎県立宮崎南高校を卒業後、半年ほど自衛隊に入隊し、その後いろいろとアルバイトをしているうちにふと気になったのがボートレーサーという職種でした。その理由を尋ねると「休みが多いから」という嘘のようなホントの話。

 でも、ボートレーサーになるまでには大変なことも多かったようです。何度も試験を受け、78期で合格しましたが、本栖(現在はボートレーサー養成所)での訓練は「こんなの1年もするのぉ?」と思ったというほど厳しく、「朝起きるのがつらいから始まって、毎日、帰りたい。コンビニでアイス買いたい、チョコレート食べたい」と、若いから余計に何もかもがつらかったと振り返ります。

 それでも、卒業し選手になれたのは「途中で辞めるのは嫌だった。辞めて帰ってしまうのはもったいない」という自分自身に対しての負けない気持ちだったのかもしれませんね。

 「この仕事は、朝1着取って、2走目フライングとか気持ちの振り幅が大きい大変な仕事。左回りに3周しか走らない単純な競技だけど、その3周の中で1つとして同じパターンがないっていうその奥深さもボートの魅力の1つでしょうね」と話します。

油津港まつりでファンを乗せ、ペアボートで疾走する落合純選手(左=宮崎県日南市提供)
油津港まつりでファンを乗せ、ペアボートで疾走する落合純選手(左=宮崎県日南市提供)

 ボートの魅力をたくさんの人に知って欲しいという思いから、落合選手も一昨年から参加している、ペアボート体験のできる宮崎県日南市の“油津港まつり”が今年も7月21日に行われます。「ボートレース場じゃないところでペアボートに乗るっていう、僕らからしても非日常体験のお手伝いができてうれしいし、何でも聞いてほしいですね」と、郷土愛、ボート愛たっぷりに話してくれました。みなさまおそろいでぜひ、南国宮崎・日南へお越しください。

 
 

 宮崎南高校をご卒業されたと聞いて、私が「優秀な高校ですよね~」と話すと、「そんなことないですよー」と謙遜されていた落合選手。ただ、「俳優の堺雅人と同級生で、彼は隣の進学クラスで優秀でした。1、2年生の時は音楽の授業が一緒だったんですけど、歌もうまかったですよー」と自分のことよりも、人のいいところをいっぱい伝えてくれる、すてきな落合選手でした。

 
 

 2018年7月21日、油津港まつり(宮崎県日南市)で、ペアボート乗船会が行われます。本場24場以外で行われる唯一のペアボート体験には、石川真二選手、大神康司選手、田中宏樹選手、池田奈津美選手、大山千広選手、戸敷晃美選手(登録番号順)の6名の選手が参加して皆さんを油津の海へご案内します。皆さんのご来場をお待ちしております!

 ◆プレゼント 油津港まつりペアボート乗船券を読者2組に。希望者は、はがきに代表者の郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を明記して〒530・8334(住所不要) 日刊スポーツ新聞社レース部「油津港ペアボート乗船券」係まで。締め切りは7月5日必着。当選者の発表は賞品の発送をもって代えます。応募は1人1枚でお願いします。なお、日南市油津までの交通費等は自費となります。