地元期待の人見剛志(37)が鮮やかな追いを決めて、デビュー14年で悲願のG1初制覇を達成した。優勝は今年3回目で通算16回目。2着は松尾啓史、3着は吉松憲治が入り、地元勢が上位独占。8大会ぶりに地元勢がV奪還した。

 速攻派でも有名な人見が完璧なレースを披露した。枠なりのS5番手に付けると、1周3角で2車をまくって3番手に上がり、5周1角で2番手に浮上。6周1角で先行する吉松を抜いてトップに立ち快勝。

 開口一番、「疲れたぁ~」と満面の笑顔。レースを振り返り「スタートは切れたと思う。後半はタイヤに負担がかかるので、前半で勝負をかけないと。早めに3番手に付けたのが大きかった」と理想的な展開に持ち込んだ。車の仕上がりも良かった。「準決より滑りが軽減したし、自分が一番いい状態だった」と大満足だった。SGオールスターオートレース(川口、29日初日)へ、最高の流れを引き寄せた。【大野義孝】