ウズベキスタン戦の前半、先制点を挙げたショムロドフ(右)と競り合う槙野(2018年1月17日撮影)
ウズベキスタン戦の前半、先制点を挙げたショムロドフ(右)と競り合う槙野(2018年1月17日撮影)

1次リーグを首位通過したが、これは今後にも影響する重要な問題なので、触れておきたい。失点の場面。槙野に2つのミスが重なった。まずは位置。相手が縦パスを出す時点で1メートルほど中央に絞っておけば、何ともない場面。対人のマークに強い槙野なら、あの高い位置で相手と1対1になれば難なく防げたはず。しかし外に開いてしまい、背後を取られて、外側から相手と並走する形になった。

その時、1枚余っていた三浦はシュートコースを切り、中へドリブルさせる道を空けた。三浦はその間にスピードある槙野が戻り、2人で挟めばボールが取れるとイメージしたはずだ。これはあの状況で考えられる一番無難な連係パターン。しかしここで、槙野に2つ目のミスが出た。

イメージを共有できず、対応を三浦に任せてしまった。一気にスピードを上げて挟めば、相手はシュートさえ打てなかったはずだ。槙野は1対1に強く、運動能力も高くスピードもあるが、ここで大きな教訓を得たはずだ。決勝トーナメントの前に「連係」を再認識できたことは大きい。ポジション関係なくベンチに座っていたレギュラー陣を含め全員が、あらためてそのイメージを持ったはずだ。(日刊スポーツ評論家)