勝って1次リーグ突破が決まればよかったけど、また決定力のなさという課題が出た。後半15分に大迫は柴崎のクロスを空振り。17-18年4得点というブンデスの彼に戻ってしまった。もともと大迫が半端なかったのは高校時代のことだろう? ここはワールドカップだ。

 相変わらず日本は日替わりヒーローだ。この日は乾と柴崎が頑張っただけ。ちゃんとした形もなければ、大黒柱もいない。香川は流れの中で得点できず、バックパスと横パスばかりで限界がある。本田はゴール以外に働きは見えなかった。

 2度追いついたというより、2度先行されたことが焦点だ。決定的なチャンスで決められず、2試合とも失点は自らのミスで招いたものだった。

 ポーランド戦も難しいだろう。相手は1次リーグ敗退が決まっているが、意地はある。4年前、既に16強入りが決まっているコロンビアは前半は控えメンバー、後半にロドリゲスらが出てきてやられた。ポーランドは控えも充実。日本は先発を代えられないから、消耗度の差がある。

 勝ったコロンビア戦は10人相手、11人相手のこの日は苦しんだ。日本はどん底からはい上がっただけ。まだ強くなったわけじゃない。(日刊スポーツ評論家)