女子W杯カナダ大会(6月6日開幕)で2連覇に挑む日本代表「なでしこジャパン」の23人が1日、東京都内のJFAハウスで発表された。注目のMF澤穂希(36=INAC神戸)は昨年5月以来の復帰を果たした。

 佐々木則夫監督(56)が「10番、澤穂希」と名前を読み上げると、会見会場はこの日一番のフラッシュに包まれた。質疑応答では冒頭から3連続で澤に関する質問が飛び「小手先ではなく、90分間集中して体を張っている。その戦う姿勢は、少し臆している選手の模範になる。まだ彼女の背中を見て学ぶことがある」と説明した。

 一方で「経験だけで選んだわけではない」と強調。「彼女の状態は現在、最高にいい。彼女というエキスが入ることによってパワーアップする」と、精神的「支柱」ではなく「大黒柱」としての活躍を期待した。起用については「レギュラーは決まっていない」とし、主将も引き続きMF宮間が務めると明言。特別扱いしない意向を言葉ににじませたが「澤の存在が非常に重要になってくるのは明らか」と選出理由は賛辞にあふれた。