日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が、ブルガリアでプレーする無名のMF加藤恒平(27=ベロエ・スタザゴラ)ら初招集3人を含む驚きの日本代表を編成した。25日、東京・JFAハウスで会見し、W杯アジア最終予選イラク戦(6月13日、テヘラン)に向けたメンバーを発表。日本は国際親善試合シリア戦(同7日、味スタ)を経て、勝てばプレーオフ出場の3位以内が決まるイラク戦に臨む。

 GKから順に西川、森重、清武、宇佐美と各ポジションの主力の名前は呼ばれなかった。代わりに中村、宇賀神、三浦と来て、極め付きはブルガリアの加藤と計4度のサプライズ。新たな25人を発表したハリルホジッチ監督は「サプライズではない。これが基準。私は自分の子どもにさえ、無条件でプレゼントをあげたことがない。“奪い取れ”ということだ」と話した。

 選外とした常連を「外したという言葉は使ってほしくない」と気遣いつつ、選出理由は「パフォーマンス。より良い選手を選んだだけ」と端的に答えた。イラク戦が行われるテヘランの会場はピッチがデコボコと見られ、変更を申し入れたが却下された。納得いかない指揮官は2人の協会職員を順に派遣し、整備を申し入れている。荒れたピッチでの肉弾戦を想定して「ボールを奪うところでアグレッシブな選手が必要」と加藤を初招集した。