浦和レッズMF長沢和輝(25)が、日本代表のハリルホジッチ監督をうならせた。

 3-3で引き分けた22日のホーム、ガンバ大阪戦で、今季復帰した浦和でリーグ戦初先発。「どんどん前にいって良さを出そうと意識した」と、積極的にドリブルで仕掛け、守備では球際の強さを見せてG大阪のMF倉田、井手口らからボールを奪った。18日のACL準決勝第2戦に続いて存在感を発揮。視察した日本代表の指揮官は「攻守両面でボリュームある働き。新たな発見だった」と高く評価した。

 13年専大からケルンに入り、1部で通算11試合、2部で10試合に出場した。浦和には昨季加入し、J2千葉に期限付き移籍。今季復帰したが、ペトロビッチ監督体制では出番に恵まれなかった。「アピールする場に立ててすらなかった」。それでもドイツから戻るときに違約金を払ってまで獲得してくれたクラブに恩義を感じていた。「苦しいときの経験こそ糧になる」とあきらめずにチャンスをつかみ、すぐに輝いた。

 ハリルホジッチ監督は若手や代表歴のない選手もちゅうちょなく抜てきする。11月には欧州遠征、12月には国内組が出場する東アジアE-1選手権がある。「両チームから次の遠征のメンバーに入ってくる選手がいるかもしれない」。背番号15が、初めて日本代表に抜てきされるかもしれない。【岡崎悠利】

 ◆長沢和輝(ながさわ・かずき)1991年(平3)12月16日、千葉県市原市生まれ。八千代高-専大。13年3月に横浜に特別指定選手で加入し、4月のナビスコ杯の大宮戦で途中出場し公式戦デビュー。翌年から当時ドイツ2部のケルンに移籍し、10試合1アシストでチームの1部昇格に貢献。16年に浦和入りしてJ2千葉に期限付き移籍し41試合出場4得点。今季浦和に復帰した。173センチ、68キロ。利き足は右。