左サイドバック(SB)が主戦場の日本代表DF宇賀神友弥(29=浦和)が、万能ぶりを見せる。

 今回、右SBで招集されたDF酒井宏と遠藤が負傷で合流できていない。右SBの経験もある宇賀神は「やれるところを見せられれば、プラスアルファの持ち味として働いてくると思う。少しだけでも準備していけたら」と、柔軟さでもアピールする。

 初招集だった昨年6月以来の代表復帰。「今ここにいるということはW杯にもチャンスがある。1分1秒を大切にプレーしたい」。遅咲きの29歳。これまで国際Aマッチ出場経験はないが、まずは代表デビューを目指し、その先のW杯を見据えた。

 宇賀神が招集された左SBはDF長友がレギュラーの鉄板。宇賀神自身も「君臨していると言っていい」と認めた。それでも、競争を激化させるために「自分は失うものが何もないので、持っている力を出し切るだけ」と、意気込んだ。

 所属の浦和レッズは現在J1リーグ戦で17位と低迷している。だからこそ「チームの調子が良くないので、ここで吸収してチームに戻って還元できるようにしたい」と、代表と浦和の誇りを胸にピッチで戦い続ける。